[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2016年4月14日放送「Today's Voice」のコーナーでは、大阪府交野市で25年間にわたって黙認されていたトラブルについての話題が取り上げられていました。


交野市で起こっているトラブル、それは現在畑として市民に利用されている土地が、本来は畑ではない交野市の土地だということなのです。市は以前から畑として利用されている状況を知ってはいたものの黙認し、賃料を取ることもありませんでしたが、先月の市議会でこれが「目的外利用」だと指摘され、畑としての利用を見直す方針を示したのです。

事の発端は31年前に交野市が打ち立てた「交野市民創造の森整備構想」でした。森林公園を整備するため、交野市は甲子園球場2.5個分にあたる土地を約29億円で買収しました。しかしその一部およそ3億円の土地がいつの間にか畑になってしまったとのこと。公園になるはずの土地がなぜ畑になったのでしょうか。

25年前の紳士協定? 進まない市の構想と住民の土地利用

もともと現在畑になっているこの土地は、おそらく家を建てる為に造成された土地でした。しかし1985年に決定した「交野市民創造の森整備構想」が進まず、その土地の草刈り費用100万円を市が出せない状況になり、市は地元の住民に草刈りなどの管理をお願いするようになりました。それからは地元の方のボランティアで草刈りが行われていましたが、1991年ごろから住民が畑を耕すようになったとのことなのです。

畑で育てた野菜などは住民が各家庭で消費し販売はしていませんし、公園整備がスタートすれば1年以内に退去するという紳士協定もあったとのことで交野市側は畑を事実上黙認してきたのですが、今回の市議会で市が利用方法を指摘し始めたので市と住民の間でトラブルになっているのです。

でも、そもそもは市が決定した「交野市民創造の森整備構想」が25年間も進んでいないことの方が問題のように思います。市民が責められるのは違和感があるのですが、今後どのように解決されていくのでしょうか。続報が気になるところです。(ライター:にゅーりぶ)