INSIGHT NOW! 編集部 / クイックウィンズ株式会社

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今日、12月14日は「南極の日」です。

ノルウェーの探検家ロアール・アムンセンと4人の隊員が人類で初めて南極点に到達したことに由来するそうです。アムンセンは1911年12月14日に南極点に到達しましたが、その僅か1ヶ月後の1912年1月17日にイギリスのスコットが極点に到達しています。

南極というと、いまでも「南極物語」のカラフト犬タロとジロのイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、今、南極には犬はいません。日本の観測隊が犬ぞりを使っていたのは1956年から数年だけで、雪上車の性能向上に伴い廃止されたそうです。また、1998年からは「環境保護に関する南極条約議定書」により、南極に元々ない「種」を持ち込んではならないことになり、その時点で南極にいた動物は全て連れ帰られたそうです。

南極観測隊は今も派遣されていて、今年も12月4日に第57次隊が成田空港を出発しました。オーストラリアから3週間かけて昭和基地に向かうそうなので、隊員たちはまだ砕氷艦「しらせ」の船上にいることでしょう。それにしても、なぜ南極に観測隊を派遣しているのでしょうか。南極観測隊の目的は?という問いに対する南極・北極科学館の回答をご紹介しましょう。

『南極地域で起こっている現象や、南極地域から得られる科学的知見は、私たちの現在の生活や、地球の将来に決して無関係ではなく、地球環境変動の様相を把握するために必要なセンサーの役割が南極域にあり、この地域での継続的な観測が重要であるといえます。』

確かに地球温暖化というとまずオゾン・ホールや解氷などが思い浮かびます。”センサー”となる極地ならではの現象なのですね。

南極は深海や宇宙と違い一般人でも行けるところです。南極大陸を巡るクルーズや南極の島々に上陸してハイキングやキャンプをするコースなどが普通に売り出されています。ただし、南極の特殊で貴重な環境を守るため、旅行に際しては環境省への申請または届出が必要です。(詳しくは環境省HP

満天のオーロラやペンギンのコロニーなど、一度は見てみたい気もしますが、あまり大勢で押しかけるような場所ではないようです。

※南極観測に関する記述は国立極地研究所「南極観測」を参照させていただきました。