今日は何の日 11月27日は「更生保護記念日」/INSIGHT NOW! 編集部
今日、11月27日は「更生保護記念日」です。
1952年(昭和27年)の今日、東京・日比谷で更生保護大会が開かれたことに由来し、刑務所から出所してきた人たちの更生の道を社会全体で開くことを目的として、さまざまな催し物が行われる日、だそうです。
(※法務省が制定した7月1日「更生保護の日」という記念日もあります。)
更生保護と聞いて最初に思い浮かべるのは「保護観察」でしょうか。2時間ドラマのようなミステリ仕立てのドラマには割とよく出てくるイメージがあります。
『保護観察は,犯罪をした人又は非行のある少年が,実社会の中でその健全な一員として更生するように,国の責任において指導監督及び補導援護を行うもので,保護観察処分少年,少年院仮退院者,仮釈放者,保護観察付執行猶予者及び婦人補導院仮退院者の計5種の人がその対象となります。』( 法務省HP)
ご存知のように保護観察を行う保護司は、完全なボランティアです。保護司になるには、
・人格及び行動について、社会的信望を有すること
・職務の遂行に必要な熱意及び時間的余裕を有すること
・生活が安定していること
・健康で活動力を有していること
というかなり厳しい条件があります。現在は、法で定められた定数に満たない4万8千人弱の方が全国で保護司として活動されていますが、その8割が60歳以上と年々高齢化が進んでいます。
保護司の主な活動は、『?犯罪や非行をした人たちの立ち直りを助けるための見守り、指導、相談支援等 ?家族や働く場所など刑務所や少年院にいる人が帰ってくる場所の生活環境の調整 ?地域における犯罪や非行を防止する活動 ?地域住民や学校等での啓発、更生保護に対する地域の協力者の確保』と、非常に多岐に渡り、難しい仕事となっています。このまま篤志家によるボランティアに頼るべきなのか、疑問に思えてきます。
ふだんあまり知る機会もない更生保護ですが、更生保護記念日を契機に改めて考えてみるのもいいかもしれません。『犯してしまった罪をつぐない,社会の一員として立ち直ろうとするには,本人の強い意志や行政機関の働き掛けのみならず,地域社会の理解と協力が不可欠です。』から。
※更生保護、保護司に関する記述は、法務省HP、更生保護ネットワークHPを参照させていただきました。