神谷 直志 / 株式会社babys breath

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5歳くらいの子どもって本を読んでもらうのが大好きですよね?勿論、子どもが自分で読めるようになって1人で絵本を楽しんでいるときもありますが。

空気を読むなんて事はしてくれないから、親が忙しかろうがテレビを見ていようがお構いなし。そんな「読み聞かせ」の仕方についてお話します。

読み聞かせ

読み聞かせをしてあげたいのに、自ら絵本を持ってくるのに、ちゃんと聞いていてくれない。絵本を読んであげているのに!と思っていませんか?

1. 読んであげて聞いてあげる

本を読んだり興味があったりするのはとてもいい傾向だと思うので、なるべく「本読んで〜」のリクエストには答えるようにしています。とは言っても集中力は長く続かずに途中で飽きてしまったりおしゃべりを始めたり…

でもここで、「読んでいる途中は静かに聞きなさい」などとは思わずに言いたいことを何でも聞いてあげましょう。絵本をネタにおしゃべりを楽しむのです。

2. 会話する

絵本を読んでいるときに何かを話し出したら、一旦読み聞かせは中断して何が言いたいのか耳を傾けてあげましょう。例えば、「これみたことあるよー!」と言ったら「ん?どこで見たのかな?」というように会話を始めるのです。

イメージとしては、絵本は会話のネタにしか過ぎないのであって、内容を伝えることは重要ではないのです。

3. 目的は逸れてもいい

ついつい、絵本を読んであげている途中で話がそれてしまうと‘絵本を読み進めなきゃ’と思ってしまって「はい!絵本の続き読みますよ」と言ってしまいがちですよね。

でも、無駄話のきっかけは絵本でしたよね?どこまで話が逸れたとしても、絵本から始まった無駄話という名の会話のやり取りがある方が、最終的には絵本の物語の内容が記憶に残るのではないでしょうか?

また、ただ絵本を読んでいるだけではなくて、こちらからも無駄話という名の会話を始めてみましょう。例えば「この〇〇ってどこにあるのかなー?」とか「○○は美味しいのかなー?」とか、絵本に出てくる文章から拾った質問を投げかけるのです。
逸れるところまで逸れてひと段落したら、絵本に戻ればいいのですから。

まとめ

普段から無意識にこのテクニックを使えている方もいると思います。しかし、児童館や先生たちの読み聞かせ方を観察してみると、物語を大人しく聞かせることを優先している方が多かったので、ここでこのテクニックを紹介させて頂きました。

幼稚園などのクラス単位での読み聞かせには、このテクニックは難しいかもしれません。クラスのみんなで同じことに参加する場面では、協調性を育むためにも大人しく話を聞くという勉強が大事だと思います。

しかし、少人数の子どもが相手の時にこのやり方で読み聞かせをすれば、子どもの自由な発想や会話の仕方、想像力に結びつくのではないかと思うのです。