【連載】識者同士のリーガ放談「絶好調グリエーズマン ファルカオ越えも!」
豊福:ファルカオがアトレティコ1年目に24ゴールを挙げています。これは加入1年目の選手が決めた最多得点のクラブ記録なんですが、残り6試合で5ゴール。記録の更新も十分にありえますね。リーガではここ4試合で6得点ですし。
ロホ:デポル戦の1点目は後ろからきたボールをバイシクルで決めた、華麗な一発だったね。
豊福:2点目もそうですが、ゴール前で慌てないでしっかりと合わせている。今シーズンはシュートが格段に上手くなった印象がありますが、グリエーズマンのどんなところを評価していますか?
ロホ:足下の技術と高いセンスは、(昨シーズンまで所属した)レアル・ソシエダでも見せていた。アトレティコに移ってセカンドトップで起用されたよね。それがよかったんだろう。ゴールへの欲が出たんだ。
豊福:ソシエダでは基本的に4-2-3-1の左ウイングでプレーしていました。ポジションを中央に変えて、アタッカーとしてひと回り大きくなった感がある。
ロホ:エリア内にいる回数がグッと増えた。セカンドトップでの起用を決めたシメオネはさすがだ。基本的には、足下でボールを受けたいタイプの選手だが、呼びこむ動きもさぼらずにやっている。
豊福:シーズン途中に調子を落とした時期もあったから、昨シーズンのジエゴ・コスタほどのインパクトはないにしても、いまやアトレティコの攻撃の大黒柱です。
ロホ:バレンシア、セビージャ、そしてビエットのいるビジャレアルも健闘しているが、ここまでの活躍を見せているアタッカーはいない。その差が順位表に反映されていると言えるのかもしれないな。グリエーズマンは人気も出てきたし、クラブもありがたいんじゃないか。やはり2強に比べると、アトレティコの個々はどうしても地味になるから。
豊福:マドリードではあの髪型もちょっとしたブームになっていて、真似するファンも出てきているみたいです。
ロホ:スター選手的な立ち位置になってきたが、シメオネがいるから浮かれることもないだろう。調子に乗ろうものなら、ガツンとやられるからな(笑)。
豊福:その意味でも、成長するために理想的な環境に身を置いていると言えそうです。先月24歳になったばかりのグリエーズマン。さらなる飛躍を期待したいですね。
構成・文:豊福晋
協力:ルイス・フェルナンド・ロホ(マルカ紙) Luis Fernando ROJO(MARCA)
【著者プロフィール】
豊福晋
1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
Luis Fernando ROJO
ルイス・フェルナンド・ロホ
スペイン最大の発行部数を誇るスポーツ紙『マルカ』でバルセロナ番を20年以上務め、現在は同紙のバルセロナ支局長。ヨハン・クライフら往年の選手とも親交が深く、ジョゼ・モウリーニョとはロブソンの通訳時代から親密な関係を築く。
ロホ:デポル戦の1点目は後ろからきたボールをバイシクルで決めた、華麗な一発だったね。
豊福:2点目もそうですが、ゴール前で慌てないでしっかりと合わせている。今シーズンはシュートが格段に上手くなった印象がありますが、グリエーズマンのどんなところを評価していますか?
ロホ:足下の技術と高いセンスは、(昨シーズンまで所属した)レアル・ソシエダでも見せていた。アトレティコに移ってセカンドトップで起用されたよね。それがよかったんだろう。ゴールへの欲が出たんだ。
豊福:ソシエダでは基本的に4-2-3-1の左ウイングでプレーしていました。ポジションを中央に変えて、アタッカーとしてひと回り大きくなった感がある。
ロホ:エリア内にいる回数がグッと増えた。セカンドトップでの起用を決めたシメオネはさすがだ。基本的には、足下でボールを受けたいタイプの選手だが、呼びこむ動きもさぼらずにやっている。
豊福:シーズン途中に調子を落とした時期もあったから、昨シーズンのジエゴ・コスタほどのインパクトはないにしても、いまやアトレティコの攻撃の大黒柱です。
ロホ:バレンシア、セビージャ、そしてビエットのいるビジャレアルも健闘しているが、ここまでの活躍を見せているアタッカーはいない。その差が順位表に反映されていると言えるのかもしれないな。グリエーズマンは人気も出てきたし、クラブもありがたいんじゃないか。やはり2強に比べると、アトレティコの個々はどうしても地味になるから。
豊福:マドリードではあの髪型もちょっとしたブームになっていて、真似するファンも出てきているみたいです。
ロホ:スター選手的な立ち位置になってきたが、シメオネがいるから浮かれることもないだろう。調子に乗ろうものなら、ガツンとやられるからな(笑)。
豊福:その意味でも、成長するために理想的な環境に身を置いていると言えそうです。先月24歳になったばかりのグリエーズマン。さらなる飛躍を期待したいですね。
構成・文:豊福晋
協力:ルイス・フェルナンド・ロホ(マルカ紙) Luis Fernando ROJO(MARCA)
【著者プロフィール】
豊福晋
1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
Luis Fernando ROJO
ルイス・フェルナンド・ロホ
スペイン最大の発行部数を誇るスポーツ紙『マルカ』でバルセロナ番を20年以上務め、現在は同紙のバルセロナ支局長。ヨハン・クライフら往年の選手とも親交が深く、ジョゼ・モウリーニョとはロブソンの通訳時代から親密な関係を築く。