厚生労働省が21日に発表した2006年の賃金構造基本統計調査によると、大卒の平均初任給は19万6200円で、男女別ともにすべての学歴で前年を上回っていることが分かった。

 調査は、全国の約7万8000の民間・公共事業所から10人以上の常用労働者を雇用する民間の約6万2000事業所を対象に、6月の賃金について7月に行った。 

 学歴別にみた平均初任給は、大学院修士課程修了で前年実績を2.0%上回る22万4800円。大卒が19万6200円 、高専・短大卒が16万8400円 、高卒が15万4400円だった。

 企業規模別の初任給を学歴別にみると、大学院修士課程修了では、大企業(常用労働者1,000人以上)が22万円台、中企業(同100−999 人)と小企業(同10−99人)が21万円台。大卒では、各規模とも19万円台。高専・短大卒では、大企業が17万円台、中企業と小企業が16万円台。高卒では、各規模とも15万円台となっている。

 主要産業別で最も学歴が高い産業は情報通信業で、平均初任給は大学院修士課程修了が22万9500円、大卒で20万6600円、高専・短大卒は17万6600円だった。一方、最も低いのは金融・保険業で、大卒が18万5000円、高専・短大卒で15万5000円、高卒は13万9800円。

 初任給の分布を男女別にみると、大学院修士課程修了の男では22万円台に46.6%が集中している。また、大卒では、男は19−20万円台に53.1%、女では17万円台に20.5%、20万円台に21.8%と2つの山がみられる。高専・短大卒では、男が16−17万円台に53.7%、女は15−16万円台に41.0%、高卒では、男は15−16万円台で65.8%、女は14−15万円台で51.9%となっている。

◇初任給・・・通常の勤務をした新規学卒者の所定内給与額(基本給のほか諸手当が含まれているが、超過労働給与額は含まれていない)から通勤手当を除いたもの。

【了】

■関連リンク
厚生労働省(平成18年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況)