ブラジル・ワールドカップ(W杯)まで70日だが、FIFAのジェローム・ヴァルケ事務総長は、準備が完成していないことを認めている。「我々は準備ができていないと言うことができる。2つのスタジアムでまだ仕事をしなければいけない」。

ヴァルケ事務総長が指しているのは、6月12日の開幕戦が行われるサンパウロのアレナ・コリンチャンスと、5試合が開催されるポルト・アレグレのベイラ・リオだ。それぞれ独自の、つまりコリンチャンスとインテルナシオナウが保有するスタジアムである。だが、両クラブは臨時の設備投資を拒否している。

だが、準備の遅れにもかかわらず、ヴァルケ事務総長は開幕の日程を動かす可能性を否定している。「7月13日までの日程がある。それに、遅れがあってはいけないんだ」。

アレナ・コリンチャンスの準備の遅れは、建設途中の作業事故にも一因がある。先週末に23歳の作業員が数メートルの高さから落ちて亡くなった。そのほか、昨年11月も、スタジアムの一部の崩落で2名が亡くなっている。

ヴァルケ事務総長は『O Estado de Sao Paulò』で、「サンパウロは悲しんでいる。先日、一人の作業員が亡くなったからだ。そしてその結果、スタジアム内の工事が中断された。まだやるべきことはたくさんある」と述べている。