温水洗浄便座の普及で増加した病気「肛門湿疹」「切れ痔」の対処法は?
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温水洗浄便座(ウォシュレット、シャワートイレなど)が普及したことで、恩恵を受ける人は多いもの。なかには、大便時には必ずシャワーを使い、内部を洗わないと最後まで出せた気がしない、という人までいる様子……。温水洗浄便座を使うことで便通がよくなるという声もありますが、それは本当でしょうか? 大腸肛門科の那須聡果医師(西新井大腸肛門科)に聞きました。
―病気になる可能性がある温水洗浄便座の間違った使い方がある?
温水洗浄便座が普及している昨今、ある病気が増加していますね。
それは「肛門湿疹」と「切れ痔」です。
肛門湿疹とは、きれいにしようとお尻を洗いすぎることで、皮膚のバリア機能が低下したり、肛門周囲がかぶれてしまったりする症状です。とてもかゆくなるのですが、不潔にしていたことが原因かと思い込み、余計に洗いすぎて、さらにかぶれが悪化するという悪循環に陥ることもあります。
また温水洗浄便座の水圧が強すぎるため、肛門の際に擦り傷ができてしまうこともあります。つまり切れ痔です。
肛門を刺激することで排便させようと、排便前に温水洗浄便座を使用する方もいらっしゃいますが、これはクセになる可能性があるので、控えましょう。
朝一番に、水分を摂取することでお腹を刺激し、排便を催すのが理想の排便です。お腹をひねるようなストレッチをして腸を刺激し、排便を促すこともよいでしょう。
(聞き手:小池直穂、三谷香織)