浅田真央、膳場貴子に語った「初恋」「お酒」「引退」
女子フィギュアスケートの浅田真央(22)が17日、TBS系のニュース番組「ニュース23」に出演し、オトナの女性としてのプライベートや「ソチ五輪が"集大成"」という発言の真意について語った。
インタビューアーの膳場貴子キャスターは、2010年のバンクーバー五輪終了時にも、浅田にインタビューを行っており、3年ぶりの対面だという。
■梅酒のソーダ割りが好き
当時よりも、立ち振る舞いに「余裕を感じる」と膳場から指摘されると、浅田は、「19歳のときは、まだ子供。(一つのことに)突き抜ける感じだった。22歳になって感じるのは、スケートだけやっていても、大人になれない気がする」と心境の変化を明かした。
■「ソチ五輪が"集大成"」発言の真意
和やかな空気の中、話は本題へと進行していく。4月に行われた世界国別対抗戦のフリー演技後、「ソチ五輪が"集大成"」と発言した意図について問われると、浅田は「自分の決意もあったのですが、今まで応援してくださった方に(事前に)伝えてから、演技を見てもらったほうがいいと思った」と説明した。
さらに、「バンクーバー五輪が、スケートやってきて一番の目標だった。それが終わった時には、(スケートを)やめると思っていなくて、『来シーズンに向けて、すぐに修正したい』という思いだった。今は、ソチ五輪が一年以内に迫ってきているが、まだ次が見えていない」と、ソチ五輪以降の目標が定まっていないことを明かした。
膳場から、「ソチ五輪を最後の花道として、引退を考えているんですか?」と引退の意思について聞かれると、浅田は、「そうですね。ソチ五輪(来年2月)の後に、すぐに世界選手権(来年3月・埼玉県にて開催)がある。そこで自分が目指す演技をして、やりきったと思ったら、終わるかもしれない。終わってみないとわからないが、ソチ五輪のシーズンを"集大成"として、今からやっている」と、自身の競技人生を賭けたシーズンであることを強調した。
■全日本を初めて制した思い出の「ノクターン」
話題は、具体的な演技についても及んだ。ソチ五輪に向けて練習に取り組んでいる楽曲はショパンの「ノクターン」。7年前、浅田が全日本選手権で初優勝した時の思い出の楽曲だ。
「7年前のノクターンは、ただ曲に合わせてステップを踏んだりして、スケーティングの技術を見せるだけだった。今年は、ローリー(振付担当:ローリー・ニコル氏)と"初恋"をテーマにすることに決めた。7年前とは違う、ノクターンを見てもらえたら」と意気込みを語った。
■22歳だから表現できる"初恋"
「22歳だから表現できる"初恋"ってどんなもの?」と聞かれると、浅田は「ローリーには、初恋の人を思い浮かべてって言われた。でも、初恋が無ければ、エアロ(浅田の愛犬)でもいいんだよって」と指導を受けていることを明かし、笑いを誘った。
恋愛については、「自分が経験したことが、そんなにないので、素敵な男性が現れたときの振り向き方とか、イメージで自分らしく出来たら良いかな」と、経験不足を認めながらも、「今までやってきたことを、表現者としても、スポーツ選手としても、両方の部分を出しつつ、感謝の思いを込めて滑れたらいい」と決意を語り、最後はファンや周りの人々への感謝を口にした。
今の浅田は、「バンクーバー五輪のときは、(1)金メダル(2)演技…の順番だった。でも今は、(1)演技(2)金メダル…になっている」と、メダルよりも自身が納得できる演技を目指している。優先度が変わってきたことを話した。浅田の集大成に向けた挑戦は、7月24日・25日に愛知で開催されるアイスショー「THE ICE(ザ・アイス)2013」からスタートする予定だ。地元愛知のリンクで、新プログラムが披露されるのか、ファンの熱い視線が注がれる。