トッテナムは彼にとって欧州の舞台での初の対戦相手だった。インテルのアンドレア・ストラマッチョーニ監督は1年半以上前、プリマヴェーラを率いて「ネクスト・ジェネレーション・カップ」を戦うために、ロンドンを訪れている。そのときの結果は、なんと7−1だった。

インテルは7日、ヨーロッパリーグ決勝トーナメント2回戦ファーストレグで、トッテナムと敵地で対戦する。ストラマッチョーニ監督は試合を前に、次のように話した。

「トッテナムは嫌な、でも素晴らしい思い出だ。最初の試合ではひどい敗北を喫した。でも、ミラノでは勝利を取り戻し、あの7−1と同じピッチで大会優勝を決めたんだ。今のスパーズはプレミアリーグで最も好調なチームだね。厳しい戦いになるだろう」

「あまりに多くの負傷者を抱えながら、我々にとって非常に重要なこの試合を迎えることになった。できるだけ多くの選手を取り戻そうとしているところだが、万全の状態でない者を無理に起用することはできない。選手層は限られているからだ。プリマヴェーラの選手も6人来ている」

出場が微妙な選手は主に2人いる。ストラマッチョーニ監督は彼らにリスクを負わせることを望んでいない。リーグ戦でチャンピオンズリーグ出場権を獲得できるとまだ信じているからだ。

「(アンドレア・)ラノッキアと(フレディ・)グアリンのことは、明日のテストでチェックする。でも、完璧なコンディションでなければプレーしない。さらに選手を失うことはできないんだ。ELで全力を尽くしつつも、我々の最初の目標がリーグ3位であることに変わりはない」

ロンドンにはFWアントニオ・カッサーノもやって来ている。

「アントニオはここにいる。普段どおりに練習をした。私は、先発か途中出場かで、彼が貢献してくれると確信している。彼とはまったく問題ない。今のところね」

インテルにとっての問題は、MFガレス・ベイルから来るだろう。

「トッテナムはフィジカルが強いだけでなく、クオリティーも素晴らしい。(アンドレ・)ビラス=ボアス監督の仕事が見てとれるね。ベイルは今の欧州で最も完成された選手の一人だ。決定的な存在であることも示している」

「でも、インテルにも素晴らしいカンピオーネたちがいるんだ。我々はベイル、(アーロン・)レノン、(ジャーメイン・)デフォーに敬意を払っているよ。だが、我々にも応じる武器があり、恐れはまったくない。とにかく、トッテナム対インテルであって、ベイル対インテルではないよ」

また、青年指揮官たちへ扉を開けたビラス=ボアス監督に対しては、「彼は模範だった。とても尊敬している」と賛辞を送った。

インテルは、リーグ前節のカターニア戦の後半で流れを変えられたと確信している。先制点を許すミスを犯したDFフアン・ジェズスは、指揮官とともに出席した会見で、「ミスをしたら誰よりも自分がムカつく。でも、反撃できたことに満足しているよ。左右のセンターバックのどちらがいいか? ゴールキーパーでもOKだよ」と話した。

カターニア戦については、ストラマッチョーニ監督もこのように述べている。

「後半は単に気持ちの面で反撃しただけではない。そうじゃなければ、マッシミーノで後半だけで3点を奪って勝つことなどできないんだ。(ディエゴ・)ミリートを失ってから、フィレンツェでの試合を除き、我々は新たなやり方をしなければいけなくなった。それが常にうまくいっているわけではないんだよ。だが、我々は良くなっている」