北朝鮮核実験への反応 世界各国からの非難
地下核実験が成功
北朝鮮北東部で12日正午頃、自然地震ではない可能性のある地震波が観測された。北朝鮮は、3度目の地下核実験を「成功裏に行った」ことを明らかにした。北朝鮮の国営朝鮮中央通信が伝えた。気象庁によると、地震の震源は、北緯41.2度、東経129.3度、深さ0キロメートルで、地震の規模は、マグニチュード5.2ということだ。
韓国国防省は「爆発の威力は6〜7キロトン(前回実験時2〜6キロトン)と推定される」としている。広島に落とされた原発は13〜16キロトンの爆発の威力をもっていた。
各国の反応
国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)氏は、「国連の安保理決議に対する明白かつ重大な違反だ」
と北朝鮮を非難。国連の安全保障理事会は、12日午後11時から緊急会合を開き、対応を協議する。オバマ米大統領は、北朝鮮の行為について
「地域の安定性を脅かす非常に挑発的な行為である」
とホワイトハウスから非難する声明を出した。ドイツのヴェスターヴェレ外相は、北朝鮮に対するさらなる国際的制裁を呼びかけた。また、18日に行われる欧州連合(EU)外相会談において議論することを発表した。
ロシアも、北朝鮮の核実験を激しく非難。ロシア国防省は、北朝鮮との国境地域における状況の見直しを発表した。これまでのところ、ロシアの領土において、放射性物質は測定されていないようだ。
フランスも激しく非難したうえで、安全保障理事会による「厳しい制裁」を要求。
安倍晋三首相は、
「我が国の安全に対する重大な脅威である」とともに「国際的な軍縮不拡散体制に対する重大な挑戦であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとして断じて容認できない。」
と北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難した。北朝鮮は今回の実験で成功した爆発力が大きいながらも小型化・軽量化された原子爆弾を使い、前回打ち上げに成功したロケットとともに、新しいレベルの脅威をもたらす可能性がある。
▼外部リンク
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/
首相官邸 内閣総理大臣声明
http://www.kantei.go.jp/
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