Google、11インチで249ドルの新Chromebook を発表。Cortex-A15デュアルコアのExynos 5採用

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Google が「Androidではないほうの独自OS」こと Chrome OS 採用ノート Chromebook の新モデルを発表しました。名称はメーカー名をつけた「Samsung Chromebook」。従来の Chromebook がいずれも Atom などインテルベースだったのに対して、新 Chromebook はARMベースの Exynos 5 Dualプロセッサを採用します。また11.6インチ画面で249ドルと安価なことも特徴です。

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Chromebook が搭載するサムスンの Exynos 5 Dual は、世界で初めてARM Cortex-A15コアを採用したモバイルSoC。現在のスマートフォンやタブレットの多くが採用するCortex-A9コアに対して、同じコア数で2倍近い処理速度と低い消費電力を実現します。また高速なGPUを備え、1080p動画の再生にも対応しました。

新「Samsung Chromebook」の主な仕様は、11.6インチ1366 x 768 液晶ディスプレイ、Exynos 5 Dual 5250プロセッサ (2コア 1.7GHz)、2GB RAM、16GBストレージ (+100GBのGoogle Driveが2年間無料)、802.11a/b/g/n デュアルバンドWiFi、Bluetooth 3.0など。インターフェース類はUSB 3.0、USB 2.0、HDMI出力、SDスロット、前面VGAウェブカメラ、ヘッドホン / マイク端子。重量は約1.1kg、バッテリー駆動時間は6.5時間以上。


Chromebook ならではの特徴としては、10秒以内の高速起動、起動ごとに署名を確認するセキュアブート、アプリのサンドボックス動作やユーザーデータ暗号化などセキュリティ機能、手動のOSアップデートが不要なこと(Chrome ブラウザと同じ)、Google アカウントでサインインすればすべて自動的に同期&バックアップされるクラウドベース動作、サインオフすればプライベートデータはローカルに残らずPCの共有や貸し借りが容易なことなど。

設計思想は「したいことが速く簡単にできる新しい種類のコンピュータ」。OSのアップデートやマルウェア対策、データの同期やバックアップなど、道具のメンテナンスに必要な知識や作業をできるだけ少なく、誰でも楽に使えて仕事や遊びに集中できるコンピュータが題目です。このためGoogleでは、 Chromebook を安価な家庭用セカンドコンピュータや教育機関向け、企業向けなどにも販売しています。主要アプリはもちろん Gmail や Google Map、Google Drive / Docs、Google Play Music、Google+ Hangout でビデオチャットなど。

新 Samsung Chromebook は米国および英国で本日からAmazon.com や Best Buy などで予約受付を開始し、来週から店頭で購入可能になる予定。そもそも Chromebook / Chrome OS って?というかたは過去の解説記事や 関連記事一覧(タグ:Chromebook | Chrome OS をどうぞ。

「要は Chrome (ブラウザ) しか動かないOS」という表現もそれほど外れてはいませんが、Chrome Web Store の開店やオフラインアプリを含む HTML5アプリの普及、WebGL や WebRTC などかつてはネイティブアプリしかできなかった機能のウェブ標準化などが進んだことで、「ブラウザだけ」の意味も1,2年前とはかなり変わってきました。