厚生労働省の通達に基づき牛の生レバーの提供が7月から禁止される。焼肉店のメニューから“レバ刺し”が消えるのだ。シンガーソングライターの古内東子が、その日が近づく寂しさをブログで綴っている。しかし、そんなレバ刺しファンに全く望みが絶たれたワケでもない。

繊細なラブソングで知られる古内東子が、レバ刺しファンとは意外だった。『古内東子オフィシャルブログ』で、6月16日に「フェアウェル・レバ刺」(さらば、レバ刺し)とその気持ちを綴っているのだ。

彼女は6月まででレバ刺しが提供禁止されることについて、「とうとうこの時がやって来たという、何とも言えない寂しさよ」と感慨にふける。そんな想いを「何年かたったら、どんな味だったかも忘れてしまうのかな。いや、私はきっと忘れない…」と綴ると、その歌詞のようなフレーズに「一曲出来ちゃいそう」と苦笑している。

今回のレバ刺し禁止を厚生労働省が通達したのは、昨年のユッケなどによる焼肉チェーン店の集団食中毒を受けて対応を検討する中から出てきたものだ。検査した173頭の牛のレバーのうち3頭から腸管出血性大腸菌O-157が検出され、生レバーを食することは危険と判断したのである。

古内東子のようなレバ刺しファンは多い。厚生労働省が通達した6月12日以降は、食べ納めとばかりに焼肉店でレバ刺しの注文が増えているという。そんな中で話題になっているのが“レバ刺しそっくりこんにゃく”である。テレビ番組でも数人が正体を知らされずに食していたが、ほとんどがレバ刺しだと思い込んでいたほど完成度は高い。

そもそもレバ刺しそのものには濃厚な風味があるわけでなく、ごま油や塩などで風味を足して味わうのが一般的だろう。そのようにして“レバ刺しそっくりこんにゃく”を食べると本物に近い食感となるようだ。レバ刺しファンがそれで納得するかは個人差にもよるが、欲求を満たすひとつの方法として注目されている。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)