ブリッツ<br />(C) 2010 Blitz Films Limited.
 『トランスポーター』シリーズを始め、スタントなしのアクションと英国なまりのハスキーボイスが特徴で、現存するアクション俳優の中でナンバーワンの人気を誇る、ジェイソン・ステイサム。今年8月の『メカニック』公開からわずか2ヶ月、早くも10月15日には最新作『ブリッツ』が新宿バルト9他で全国ロードショーとなる。

 2011年は、『ロシアン・ルーレット』、『メカニック』、『ブリッツ』と、ジェイソン・ステイサム作品が立て続けに公開されたが、この3作品には意外にも“バディムービー”という共通点が。『ロシアン・ルーレット』では、レイ・ウィンストン演じる実兄とバディを組んで死のゲームに挑み、『メカニック』では親友の息子とバディを組んで暗殺を繰り返した。

 『ブリッツ』でジェイソン・ステイサムが演じるのは、サウスロンドン警察に勤めるルール無用の荒くれ刑事ブラント。そんな彼の前に、パディ・コンシダイン演じるゲイのポーター・ナッシュ巡査が現れ、二人は性格が正反対ながらもバディを組み、警官ばかりを連続して殺害する史上最凶の愉快犯と対決していく。

 以下、バディを組んだブラント役のジェイソン・ステイサムと、ナッシュ役のパディ・コンシダインにインタビュ―。

――ブラントとナッシュの関係はとてもユニークです。それについて聞かせてもらえますか?

ジェイソン・ステイサム(ブラント):正反対のふたりの人間が魅力を感じ合うケースだと思う。“魅力”といっても意味が違う。別にラブストーリーを描く映画じゃないからね! ナッシュはブラントとは全然違うタイプの警官だが、ふたりは互いに尊敬し合っている。ふたりは一緒にいて本領を発揮できるし、最終的には本当にいいチームになるんだ。

――ナッシュ役のパディ・コンシダインとの共演はいかがですか?

ジェイソン・ステイサム:パディの作品はたくさん観ているんだ。僕にとっては彼のような優れた俳優と共演するのは、めったにないチャンスだ。パディのように経験豊かな俳優と仕事をすると気持ちが引き締まるよ。彼との共演を本当に楽しんでいるんだ。

――ナッシュとブラントの関係を聞かせてください。

パディ・コンシダイン(ナッシュ):ブラントは無法者に近い。彼には自分が法律なんだ。そんな彼がナッシュとチームを組むなんて面白いよね。ナッシュは融通が利かないし、マニュアル通りにやる男だ。でもナッシュにも過去がある。彼は児童買春に私的制裁を加えたんだ。でもそれはこの映画には出てこない。つまりナッシュにも少しブラント的なところがあるし、ナッシュもそれに気づいている。でもほとんどの場合、ブラントが強気で先に突っ走る。ナッシュはマニュアル通りにやるが、事態がそれでは収まらなくなった時点で、法律からはみ出したことをするんだ。

彼らのチームは面白い。ブラントが予期したとおり紋切り型の同性愛恐怖症じゃないのは素晴らしい。何度かからかうけど、彼はナッシュを尊敬している。ナッシュの性的指向がずっとジョークにされないのはいいことだ。映画の最初に出てきて、それで終わる。あと仕事の話だけだからね。

――ジェイソン・ステイサムは明らかに銃とパンチのアクションヒーローとして有名です。彼との共演はいかがですか?

パディ・コンシダイン:楽しんでいるよ。それに僕はジェイソンが自分の得意とするジャンルをもっていることを尊敬している。彼の作品を愛するたくさんのファンがいる。彼はその分野での自分をよく理解していると思う。とてもうまくこなしている。それに彼との仕事は本当に楽しい。パーティみたいだよ。


 アクション映画の王道を行くジェイソン・ステイサムが、母国英国を舞台に、乱暴者だが義理堅いユニークな刑事を演じ、新境地を見せる。バディムービーとしても新たな一面を見ることができる『ブリッツ』を、友人、恋人、夫婦など自分のバディと一緒に鑑賞するとよいだろう。

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