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 この家には“何か”がいる…。霊感の強い方なら特に、旅先の宿など見知らぬ場所に足を踏み入れた時、得体の知れない寒気を感じた経験はあるかもしれません。屋根裏からの不審な音、勝手に配置が変わる物、監視用モニターから聴こえてくる謎の声など、立て続けに起きるポルターガイスト現象。8月27日に公開となる映画『インシディアス』では、新居に引っ越して間も無い、ある幸せな一家を突如襲った恐ろしい事件の一部始終が描かれます。

インシディアス

3人の子供を持つ夫婦ルネとジョシュが古い屋敷に引っ越してくるが、不審な物音が聞こえたり、勝手に物が動いたりと不気味な怪奇現象が続発。さらに息子のダルトンが昏睡状態に陥ってしまう。あわてて別の家に引っ越すが、状況は悪化の途を辿るばかりで……。


恐怖1:『ソウ』×『パラノーマル・アクティビティ』

 2004年に『ソウ』を誕生させ、世界中を恐怖のどん底に陥れてきた大ヒットシリーズの生みの親、監督のジェームズ・ワンと脚本・主演のリー・ワネル。その彼らの記録を打ち破ったのが、2007年に登場したオーレン・ペリ監督率いる『パラノーマル・アクティビティ』でした。緻密に計算された圧倒的な恐怖映像は口コミで話題を呼び、わずか135万円の超低予算で製作されたにも関わらず、世界興収180億円という脅威の数字を記録。世界中で社会現象を巻き起こした新世代ホラーマスターの両者がタッグを組み、“本当に怖いもの”をひたすらに追求して完成した究極の映画が、この『インシディアス』です。その研ぎ澄まされた映像センスが評論家たちからも絶賛され、全米・全英では5週連続トップ10入りの大ヒットを記録しています。

恐怖2:引越しても尚、一家に付きまとう得体の知れぬ“何か”

 事件は、小学生の息子ダルトンが梯子から落下し、昏睡状態に陥ってしまう所から始まります。病院で検査を受けても原因不明で、医者もお手上げ。息子がそんな状態にも関わらず、夫のジョシュは仕事が忙しく不在がちで、残された妻のルネは、病院ではダルトンの看病に追われ、夜は新居で孤独と恐怖を味わいます。酷くなる一方のポルターガイストに悩まされるルネの強い希望により、住み始めたばかりの新居からの引っ越しを決めたジョシュでしたが、得体の知れぬ“何か”は引っ越した先の家にまで出現。霊媒師や牧師まで呼び出し、あらゆる手を尽くしますが、状況は悪化の一途で、“何か”は着実に一家へと近づいていきます。ダルトンが目覚めない訳は?“何か”の正体とは?

恐怖3:ホラー映画を構成する重要な要素

 ホラー映画の重要な要素の一つが、音楽です。ヴォリュームやテンポが徐々に上昇したり、不意に大音量で驚かせようとするのではなく、無調のたたきつけるようなピアノの音と、まるで黒板に爪を立てるかのような甲高いバイオリンの音色で構成された、とても神経に障る不愉快な音が、観客の不安な気持ちを更に煽る演出を果たしています。

総評:全世界共通の“究極の恐怖”

 霊現象などによる恐怖が描かれる日本のホラーに対し、海外では名作『エクソシスト』(1973年公開)のように、霊媒師や牧師による“悪魔払い”が描かれる作品を数多く目にします。世界で最も多くの信者を集めるキリスト教に対し、神道や仏教徒が大多数を占める日本では、神と悪魔の存在には馴染みの薄い部分もありますが、やはり恐怖は世界共通。あなたは“究極の恐怖”を最後まで目撃できますか?

インシディアス - 公開情報
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絶叫度 ★★☆☆☆ 流血度 ★☆☆☆☆ 怪物度 ★★★☆☆ 迷宮度 ★★★★☆ 現実度 ★★★☆☆