【編集部的映画批評】こんな時代だからこそ、ハードボイルドな男がモテる!
「ハードボイルド」
現代の若者にとっては、あまり耳慣れない言葉だろう。30代から50代ぐらいの男性が、この言葉を聞くと、真っ先に思い浮かべるのが『探偵物語』の松田優作の姿であろう。行動力があって、人情に厚く、強い信念も持つ…でも、どこかちょっと抜けていてコミカルな探偵。現在は、そんなハードボイルドな探偵が活躍するTVドラマや映画が少なくなってきたように思える。しかし、我々30代以上のおじさんたちが子供の頃に憧れた“男”の“男たる姿”であるハードボイルな探偵がついに帰ってきたのだ。日本推理作家協会賞受賞に輝く東直己の人気シリーズ「ススキノ探偵シリーズ」を大泉洋&松田龍平の主演で映画化したこの作品である。
北海道は札幌、アジア有数の歓楽街ススキノ。その街に住みついている探偵は、いつものように行きつけのBARで相棒の高田と酒を飲んでいた。そこに、突然“コンドウキョウコと名乗る女から依頼の電話が。簡単な依頼だと思ったふたりは早速仕事に取り掛かるのだが――。
さて、いささか映画の内容というよりは、ハードボイルド論になってしまったが、総評である。前述もしたが、大泉洋と松田龍平のコンビは、絶妙のバランス。『探偵物語』の雰囲気と『グリーン・ホーネット』の様な相棒感を同時に楽しめる。また、少し古風な展開もあるが『容疑者Xの献身』のような何とも言えない胸に響くエピソードもある。そして、この映画の一番ミステリーな部分は、見始めるとすぐに「この謎の答えは…あれだろう」と誰しもが予想することがある。しかし、その予想を裏付ける決定的な理由がなかなか見えて来ないので確信を持てない。そんな「答え」につながる理由を謎解きをする面白さもあるのだ。男の格好良さも光り、デートムービーとしても最適。何にしても観た後にBARに行きたくなる映画である。
・『探偵はBARにいる』オフィシャルサイト
・MOVIE ENTER × 『探偵はBARにいる』特集
・編集部的映画批評
【ムービーエンターおすすめニュース】
・日本が抱える大きな問題「うつ病」を笑いとばす、新感覚映画の予告映像が解禁
・編集部がコミケへ潜入、コスプレイヤーをまとめ撮り
・例えるならスーパー戦隊の“戦国無双”!なぎ倒されていく伝説のヒーローたち
現代の若者にとっては、あまり耳慣れない言葉だろう。30代から50代ぐらいの男性が、この言葉を聞くと、真っ先に思い浮かべるのが『探偵物語』の松田優作の姿であろう。行動力があって、人情に厚く、強い信念も持つ…でも、どこかちょっと抜けていてコミカルな探偵。現在は、そんなハードボイルドな探偵が活躍するTVドラマや映画が少なくなってきたように思える。しかし、我々30代以上のおじさんたちが子供の頃に憧れた“男”の“男たる姿”であるハードボイルな探偵がついに帰ってきたのだ。日本推理作家協会賞受賞に輝く東直己の人気シリーズ「ススキノ探偵シリーズ」を大泉洋&松田龍平の主演で映画化したこの作品である。
そもそも「ハードボイルド」ってどういう意味かわかります?
『探偵物語』や『私立探偵 濱マイク』などの影響もあって「ハードボイルド = 探偵」というイメージは強い。だが、そもそもは「堅ゆで卵」という意味。そこから転じて、恐怖などの感情に流されず、精神的肉体的に強靭、または妥協しない人間などを表す言葉となったのだ。そして、探偵とのつながりであるが、元々、探偵は体力よりも知力を武器にして事件を解決するヒーローとして小説などで描かれていた。しかし、1920年代頃からタフで行動力のある探偵が登場。ハンフリー・ボガートの影響でハードボイルドな探偵の姿が定着。また、1940年代の終りから1950年代にかけて、銃の腕が立ち、軽口で女にもてる私立探偵の要素が加わり、工藤俊作や濱マイクなどの現代で言う「ハードボイルドな探偵」のイメージが出来上がったのである。大泉洋と松田龍平は最強のコンビ
映画『探偵はBARにいる』は、往年の「ハードボイルドな探偵」を彷彿させる設定である。大泉洋が演じる「探偵」は、縛られることが嫌いで携帯を持たない主義。自分の信念に沿って生き、一度火がつくと依頼料など関係なく最後まで仕事を続ける。そして、“美人の女”の匂いを嗅ぎつけると、危険なことでもやたらと首を突っ込む。男臭さがぷんぷん似合う探偵だ。そして、依頼を受ける場所がBARというのもハードボイルド的。ハードボイルドなお酒と言えばBARでバーボンだろう。また依頼を受けるの“黒電話”というのも、70、80年代の探偵ドラマを思い出す。そんなハードボイルド要素たっぷりのこの映画にさらにスパイスが加わる。それは「相棒」の存在である。松田龍平が、高田と言う探偵助手を演じる。高田は、いつも眠そうにしていてやる気がない。しかし、喧嘩になると得意の空手で相手を蹴散らすという“デキる”相棒である。また、アルバイトで助手をしている割には、探偵との絆が強く、情もある。探偵と高田の“動”と“静”のコンビプレーが、非常に味わい深い。最強のコンビである。今こそハードボイルドでモテよう
「ハードボイルド」と言うと、男臭さをぷんぷんと感じ、同時にある種の“カビ臭さ”を感じるかも知れない。そんなものがモテることにつながるだろうか。記者の友人の女性から、こんな話を聞いた。「草食男子って言うけど、私はやっぱり肉食の方が良いわね。男は逞しくて守ってくれないとね。あと懐の広い人が素敵。」何とも一方的に贅沢なことを言うものだ。しかし、よく考えるとこれはハードボイルドな男と一致しないだろうか。困難があっても折れずに捜査を続ける行動力と屈強な精神、話術もうまくぐいぐい人の懐に攻め込んでいくのは、まさに肉食的。それでいて、人情に熱く、女のわがままを許す心の広さもある。まさに現代女性が望む姿をハードボイルドは、体現しているのではないだろうか。明日から、バーボンを片手に、ハードボイルドを決め込んで、レッツ・モテ男生活だ。さて、いささか映画の内容というよりは、ハードボイルド論になってしまったが、総評である。前述もしたが、大泉洋と松田龍平のコンビは、絶妙のバランス。『探偵物語』の雰囲気と『グリーン・ホーネット』の様な相棒感を同時に楽しめる。また、少し古風な展開もあるが『容疑者Xの献身』のような何とも言えない胸に響くエピソードもある。そして、この映画の一番ミステリーな部分は、見始めるとすぐに「この謎の答えは…あれだろう」と誰しもが予想することがある。しかし、その予想を裏付ける決定的な理由がなかなか見えて来ないので確信を持てない。そんな「答え」につながる理由を謎解きをする面白さもあるのだ。男の格好良さも光り、デートムービーとしても最適。何にしても観た後にBARに行きたくなる映画である。
・『探偵はBARにいる』オフィシャルサイト
・MOVIE ENTER × 『探偵はBARにいる』特集
・編集部的映画批評
仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ
人気の仮面ライダーシリーズの中にも「探偵」がいた!この仮面ライダーWは、探偵業を営む左翔太郎と謎めいた天才少年フィリップが二人で一人のライダーに変身する。ハードボイルドな「探偵」、そして「相棒」との掛け合いが楽しめるぞ。
【ムービーエンターおすすめニュース】
・日本が抱える大きな問題「うつ病」を笑いとばす、新感覚映画の予告映像が解禁
・編集部がコミケへ潜入、コスプレイヤーをまとめ撮り
・例えるならスーパー戦隊の“戦国無双”!なぎ倒されていく伝説のヒーローたち