労働協定締結をめぐり、イタリアサッカー選手協会(AIC)がセリエA開幕延期、つまりはストライキの可能性を示唆しているセリエA。AICのダミアーノ・トンマージ会長は8日、労働協定締結に関するレーガ・カルチョとの交渉について、次のように話している。

「すでに合意には至り、私が代表するAICは署名をしている。(レーガが)調印するための時間はあると思っているよ。リーグ開幕のずっと前にサインに至るだけの要素はそろっているんだ」

問題となっているのは、いわゆる「トップチーム外し」の条項だ。トンマージ会長はこのように続けている。

「我々が気にしているのは、選手たちにトップチームで練習する権利が与えられるかどうかだ。いくつかのチームで起こり、今も起きている困惑した状況、差別といったものを避けるためにね。ピッチに立たないという脅しが、サッカー選手たちにとって何を意味するのか、君らも分かるはずだ。そういうことを言うとしたら、それは意見を聞いてもらう唯一の方法だからだよ」

一方、レーガのマウリツィオ・ベレッタ会長も、FIGC(イタリアサッカー連盟)のジャンカルロ・アベーテ会長と2時間会談してから、「ストを避けることはできる。合意への道筋はあるからだ」とコメント。次のように楽観的な姿勢を見せている。

「我々はいつでもサインできる。ストに意味はないだろうし、話をまとめられる可能性はそろっているんだ。我々には落ち着いて向き合う用意がある。19日の総会でサインすることは可能だよ。この機会を捨て、対立の道を進むのは、本当に深刻なことだろう。我々がしなければいけないのは、最後の一歩だけなんだ。90%は同意している。あといくつかの点を詰めるだけなんだ」

なお、ストライキの恐れについて、イタリア代表のチェーザレ・プランデッリ監督は同日、次のように述べている。

「デリケートな状況だが、全員が合意を望んでいる。良識やお互いの協力姿勢で、サインに至ることはできるはずだよ。これはセリエAでプレーする一部の特権階級にある選手たちだけのことじゃなく、サッカー界全体の動きに関する話なんだ。いずれにしても、私はストライキにならないと思っている」