『カーズ2』の挿入歌にPerfumeの曲が起用され話題に (C) Disney/Pixar

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 皆さんは「直感派」?それとも「思考派」?

 Perfumeが歌う「ポリリズム」が全世界公開バージョンの挿入歌に採用されたことや、日本が舞台となることで、盛り上がっている『カーズ2』。7月30日に公開して、公開週の観客動員数は「ハリー・ポッター」「トランスフォーマー」には及ばず3位というものの、土日2日間成績は動員33万6597人、興収4億5816万2750円と1作目「カーズ」の興収比121パーセントの好調な出だし。2週目のランキングがどう動くのか注目である。しかし、この作品、観る人によって評価に大きな差があるようだ。

『カーズ2』

 最強のレーサーを決めるワールド・グランプリに出場するために、天才レーサーのマックィーンとピット・クルーを務めるメーターらは東京へ。そこで彼らは、グランプリに仕掛けられた陰謀に巻き込まれていき、マックィーンとメーターの友情にも亀裂が生じ――。

映像や音楽を直感的に楽しむ人には最高の映画

 「直感派」という言葉を使ってみたが、これは、いわゆるCGのダイナミックさや映画のテンションの高さなどで盛り上がることができ、細かいことは気にしないタイプのこと。そんな「直感派」にとっては、非常に楽しめる映画である。ディズニー/ピクサー制作だけあって、アニメーションが細かい。レース会場の奥行きや、車たちの疾走感がよく表現されていて、3Dでその迫力も増している。それにサウンドも最高。F1のレースの様な心臓にドクンとくるエンジン音が効果的に使われている。また、今回、フィン・マックミサイル、ホリー・シフトウェルというスパイのキャラクターが登場。この2人、いや2台のアクションが爽快感満点。水上を走ったり、空を飛んだり、「もはや車じゃねーよ!」というツッコミを入れたくなる程のぶっ飛びぶりである。刺激が大好きな人にとってはこれ以上ないというようなアニメーション映画である。


ひねったストーリーが好きな人は少し物足りない!?

 「思考派」という言葉を使ってみたが、これは、ストーリーの複雑さや思想的な部分で映画を評価するタイプである。そんな人は少し物足りないと思うかも知れない。ファミリー向け映画でもあるので、ストーリーは単純明快。そして、思想的な部分だが、この映画のテーマである「友情」について不満を持ってしまうという意見もあった。どんな時と場所でも“自分らしく”振る舞うメーターに対して、マックィーンは怒って突き放してしまう。それに対して「つまらないことで、親友を失うのか」と諭されてマックィーンは改めることにするのだが…。そのことに対して「ダメなことはダメと、はっきり怒ってあげて、変えてあげるのが本当の友情じゃない?」と思う人もいるようだ。また「直感派」が手を叩いて笑う「もはや車じゃねーよ!」のことに対して、「思考派」は、「あくまで車の世界の話なので、車がワサビを食べるとかない。もっと世界観を守って欲しい」と考えるようだ。


 上記のような形で、映画の見方の違いで大きく評価が変わるようである。ただし、どちらの見方が、より優れているということはない。映画とは、それぞれ好きな楽しみ方をすれば良いものなのだから。ただ、自分は、どちらかというと「直感派」なので、この映画を、結構楽しむことができた。

ヒーロー妄想のカンタの所見評価

ドンパチ爽快度:★★★★

サウンドテンション度:★★★★

テーマの満足度:★★

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『カーズ2』作品情報
編集部的映画批評
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今回の映画『カーズ2』は、はっきり言ってメーターが主役。メーターを中心にして話が進んでいく。前作は、勿論、チェックしないといけないが、こちらのDVDも観ておけば、よりメーターに感情移入ができるぞ。


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