スピードと明晰さ、見事な右足を持ち、イタリアのパスポートも所有。来月23歳になる若さで、重鎮であるMFハビエル・サネッティとMFエステバン・カンビアッソも後押ししている。インテルが以前から狙っているのが、バレンシアMFエベル・バネガだ。アルゼンチンやスペインでは、彼がインテルへ移籍すると言われている。本当だろうか? いろいろな理由から、その可能性はかなり高いと言えるだろう。

バネガの名前は、すでに先日からマーケットに出回っていた。だが今、インテルは真剣に彼の獲得を急ごうとしているようだ。母国アルゼンチンでは純粋なタレントの一人と考えられているバネガは、19歳のときに1750万ユーロ(約20億2000万円)でボカ・ジュニオルスからバレンシアへ移籍した。この年齢の選手に対しては、とてつもない金額だ。

今、スペインで、彼の市場価値は1200万ユーロ(約14億円)に下がったと見られている。だが、クラブの財政状況の厳しさから、800万ユーロ(約9億3000万円)でビジネスをまとめられるとも言われているのだ。インテルは本当に彼の獲得を考えている。ピエロ・アウジリオSD(スポーツディレクター)も、バネガを何度もチェックしているのだ。ポルトMFフェルナンドの高額な移籍金もあわせ、バネガがインテルの“ポールポジション”となっているのだ。

ただし、バネガが加入したとしても、中盤にさらに選手が加わる可能性が排除されるわけではない。サンパウロMFカセミロも気に入られているが、インテルはイタリア人化をさらに進めるつもりであり、マクドナルド・マリガとサリー・ムンタリの放出を経て、チェゼーナMFマルコ・パローロとサンプドリアMFアンドレア・ポーリへと向かっている。

なお、アウジリオSDは『インテル・チャンネル』の中で、「(ウディネーゼFWアレクシス・)サンチェス? 残念ながら、彼らはかなりの金額を考えている。我々は大きく前進したが、それは特に過去のことなんだ。ただ、我々は彼を気に入っているよ」とコメント。次のように続けている。

「(マンチェスター・シティFWカルロス・)テベス? とても、とても難しいだろう。(パレルモMFハビエル・)パストーレ? すごく強い選手だけど、ウチには(ヴェスレイ・)スナイデルがいる」

「ジュリオ・セーザルは残留? そうだよ。(バイエルン・ミュンヘンFWアリエン・)ロッベン? 好きだけど、バイエルンは放出しないだろう。(キエーヴォDFマルコ・)アンドオッリ? 遅かれ早かれ戻ってくるだろううね」

「ファイナンシャルフェアプレーはマーケットに影響するだろう。我々が最も(選手を)探しているのは中盤だ。そして、イタリア人である必要はない」