漫画制作からビジネスまで使える! 無料の画像編集ソフト「FireAlpaca」

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無料で利用できるフリーの画像編集ソフトは種類も数も豊富だ。今回は、その中から漫画を作る機能が充実したソフト「FireAlpaca」を紹介しよう。

「FireAlpaca」は、4コマ漫画のテンプレートが用意され、漫画でよく使われる「集中線」や「ウニフラッシュ」などの効果も利用できる。基本的な画像編集機能も充実しているので、仕事でも使える優れものだ。


●基本機能が充実してサクサク動く+漫画作成のための機能も用意
最近は、無料で利用できる高機能なフリーソフトも数多くある。
特に画像編集系のフリーソフトウェアは種類も多く、有料ソフトウェアも顔負けの高機能ソフトウェアも少なくない。

今回紹介するFireAlpaca(ファイアアルパカ)も、こうした画像編集系のフリーソフトの1つだ。Windows版とMac版が用意され、http://firealpaca.com/ja/ からダウンロードして無料で利用できる。

機能的には、ペイント系の画像編集ソフトウェアであり、レイヤーへの対応、豊富なブラシやフィルターが特長だ。ペンタブレットの筆圧感知、手ぶれ補正などの機能も備え、動作も機敏でサクサク動く。

特にブラシは種類が豊富で、「エアブラシ」「水彩」「葉っぱ」「花」……など、さまざまな種類が用意されている。また、パラメータを変えることで、1つのブラシにさまざまなバリエーションを付けることもできる。

「スナップ」は、ブラシの方向を揃えるための機能だ。たとえば「同心円」のスナップを有効にすれば、同心円に沿ってブラシの線を揃えることができる。また、「3Dパーススナップ」で、3Dの空間に沿ってブラシの線を揃えることも可能だ。


レイヤーに対応しているので、複数の画像を重ね合わせた処理ができる。



豊富なブラシが用意されているのも特長だ。パラメータを変えることで、さまざまなブラシを作り出せる。



スナップを利用すると、ブラシの方向を同心円や集中線などに沿って揃えることができる。


ほかのペイントソフトウェアとの最大の違いは、漫画を作成するための機能が充実していることだろう。
たとえば[ファイル]の[新規作成]を選択すると、[漫画原稿]タブで4コマ漫画や同人誌などのテンプレートを選択できる。また、漫画でよく利用される「集中線」「流線」「ウニフラッシュ」などの特殊効果も設定できる。


漫画用のテンプレートが用意されている。



漫画でよく利用される集中線の例。長さや密度を変更することもできる。


なお、対応する画像フォーマットは、独自形式の「.mdp」のほかに、アドビのPhotoshop形式である「.psd」、「.png」「.jpg」「.bmp」となっている。
レイヤー情報を保存するには、独自形式またはPSD形式で保存する必要がある点には注意したい。

漫画を描くのに最適なのはもちろんだが、一般的な画像編集ツールとしての機能も充実し、動作も軽いので、ビジネスでも活用できるだろう。無料の画像編集ソフトを探しているなら、オススメの1本である。

「FireAlpaca」


井上健語(フリーランスライター)