中国人ブロガー22人の「ありのまま」の体験を記した書籍の出版を記念して、執筆者のうち10人が来日した。

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中国人ブロガー22人の「ありのまま」の体験を記した書籍『来た!見た!感じた!! ナゾの国 おどろきの国 でも気になる国 日本』(日本僑報社)の出版を記念して、執筆者のうち10人が来日。その目で見て感じた「日本」について改めて語る報告会が4月4日午後、東京・虎ノ門の笹川平和財団で開催された。

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本書は、笹川日中友好基金が2011年から2015年までの5年間に14回にわたって招いた中国の人気ブロガーたちがネットユーザーに発信した「100%体験済み」の日本論。取材テーマは東日本大震災、日中関係、食の安全、農村、お祭り、選挙など多岐にわたり、発信された内容はいずれも彼らが実際に見て感じた「ありのままの日本」の姿を捉えている。

報告会では「来日ブロガーによる発表」として、壇上に並んだ10人の中国人ブロガーたちがそれぞれ記憶に残る体験や、いまの中国、今後の日中関係のあり方などについて率直な意見を披露した。

その中で、フォロワー数14万人を数えるジャーナリスト・周志興さんは近年の日中関係について「実際に矛盾を抱えており、楽しくない経験もあった。だが、私たち(両国民)は前を見なければならない。本書出版の意義はそこにある」とした上で、「(時が経てば)政権は変わるが、人々の交流は変わらない。だからこそ中日間でやるべきことは、民間交流を重視し、促進することだ」と、いつの時代も両国の人々にとって相互理解と民間交流の促進は重要であると訴えた。

また、フォロワー数197万人、北京外国語大学教授でテレビコメンテーターとしても知られる馬暁霖さんは、これまでに同基金の招きを含めて4、5回来日している。馬さんは、「現在の中日関係は不正常だが、中日は互いに(短所を指摘するのではなく)長所をもっと吸収し合うことが大事。中国は日本の優れた製造業に学ばなければならず、日本はもっと中国が主導する国際開発銀行AIIB(アジアインフラ投資銀行)や中国の国家戦略『一帯一路』(陸と海の新シルクロード経済構想)に関心を持つべき。両国協力の可能性は大きく、大きな環境において(マクロ的視点で)相手の長所を見ることが大切だ」と強調した。

各ブロガーの発表に続いて行われた「質疑応答」で、「日本はやはりおかしいと感じる点は?」という会場からの質問に対し、ブロガーの馬暁霖さんは「個人的な見解」と断りを入れた上で「国土が狭いという日本の地勢的条件からか“島国根性”が見られることがあり、マクロ戦略に欠けている」と指摘。また周志興さんは「以前より車を買う人も、海外留学をする人も減ったと聞いた。若者たちの活力が足りないのでは。日本での生活があまりにもいいので(便利なので)海外に行きたがらないのかもしれない」などとそれぞれの見解を述べた。

主催した笹川平和財団の笹川陽平名誉会長(公益財団法人日本財団会長)はあいさつで、「日中関係はいま、2000年の交流史から見ればわずかな冷却期間にある。しかし“夫婦間”にたとえられる日中関係にも、何十年に一度かは深刻な問題が起こるだろう。(だからこそ長期的視野に立ち)いいことも悪いことももっと知り合うこと、互いに知る努力を続けていくことが重要だ。今後もこうした民間レベルの交流を続けていきたい」などと結んだ。(編集/北田)