香港支店勤務で売春婦2名を殺害した英国籍のエリート銀行員(出典:http://edition.cnn.com)

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“超有名投資銀行のエリート行員”として夜の街では大枚を叩いて女性たちにモテまくり。2014年、「バンクオブアメリカ・メリルリンチ香港支店に勤務していた英国籍の20代の男はそんな立場を悪用し、親しくなった売春婦2名を次々と自宅に連れ帰って殺していた。事件からほぼ2年、ついにこの男を断罪するための裁判が開かれたが、法廷では犯行現場の非常に生々しい状況も明らかになり、この街で働く売春婦らを震え上がらせている。

売春婦連続殺人事件の容疑者として逮捕・起訴されていた男は、犯行当時29歳であったリューリック・ジャッティング(Rurik Jutting)。2014年10月下旬から11月にかけ、自宅としてあてがわれていた湾仔(ワンチャイ)地区の高級アパートにインドネシア国籍の売春婦スマァティ・ニングシーさん(Sumarti Ningsih、23)とセネング・ムジャシーさん(Seneng Mujiasih、26)を性行為のため招き入れて殺害し、警察の取り調べには素直に犯行を自供していた。逮捕とともに精神鑑定が行われ、ジャッティングの身柄は小欖(Siu Lam)にある医療刑務所へ。さらに最高のセキュリティを誇る茘枝角(Lai Chi Kok)へと移されたという。

そして今月24日、香港の高等裁判所でついに初公判が開かれ、最初に殺害したとされるニングシーさんの手足を縛っての拷問から殺害までの状況が明らかになった。ジャッティングはニングシーさんの遺体をバルコニーの大型スーツケースに詰めて隠すと、その数日後にはムジャシーさんを同じように自宅で殺していた。バスルームに連れて行き「便器をなめろ」と命令し、ベルト、工具のペンチ、性具などを使用して数日間にわたり拷問。挙句の果てに鋸で首を切断したという。

法廷では「彼女たちは悲鳴をあげてもすぐには死ななかった。鋸は少しずつ引いた」などとも発言したジャッティング被告。趣味は極めて暴力的なポルノビデオの鑑賞であることもわかってきた。携帯電話で撮影、録画したという虐待からむごたらしい切断遺体までの無数のデータは確認した判事の気分をひどく悪くさせ、陪審員にはとても耐えがたい不快なものであると説明された。

ジャッティングは英サリー州で育ち、名門ケンブリッジ大学のピーターハウス・カレッジで学ぶと卒業後はバークレイズ銀行に入行。エリート人生を約束されていたなか2013年7月にはバンクオブアメリカ・メリルリンチ香港支店に赴任したが、事件の数日前には辞職願を出している。スーツケースに遺体を隠した容疑については罪を認めたものの、売春婦たちの死については「あくまでも過失致死だ。事前に摂取したコカインの影響も大きい。公正な裁判を受けたい」と主張しているこの被告に有罪判決が下った場合、終身刑は免れないものとみられている。

出典:http://edition.cnn.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)