〈じっと考えてみよう〉高校2年になった瑞季(みずき)は、はやくに父を病気で亡くし、以来、母と妹と3人暮らしだ。母は生活を支えるため仕事に忙しい。母とはいっしょに遊んでもらったことも、ましてや家族旅行などにも連れて行ってもらったこともない。が、明るく気丈にふるまっている母の姿には感謝をしている。瑞季も勉強と部活の合間にアルバイトをしている。大学か短期大学に進学するために、少しずつだが貯金をするためだ