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両社は職場のコラボレーション事業へと乗り出す。

かつて生活がシンプルだった頃、LinkedInは職を探すソーシャルネットワークであり、Facebookは仕事中に時間を潰すサイトだった。そして、上司に両サイトをうろついていることを知られてはいけなかった。

だが時代は変わった。先日両社から行われた発表によって、職場での新しいコミュニケーションツールが生まれたのである。そのツールとは、Facebook At Work、そして今後LinkedInから発表されるツールの先陣を切る、プライベート・コミュニケーション・ツールのInMailである。両サービスの登場は既に噂になっていたので、特に驚きを持っては受け止められていない。

両製品は競合製品と言うわけではなく、むしろ全く違ったものである。しかし現在SlackやYammerが人気となっている、職場のコラボレーション市場を狙うという目的に関しては一致している。

フェイスブックが職場に進出

限定数の企業においてプレビュー版のみ利用可能ではあるが、Facebook at Workは14日、iOSとAndroidのアプリストアにお目見えした。最新版Facebook Messengerと同様、スタンドアローンとなっており、Facebookアプリからは独立している。しかし、ウェブサイト上のFacebookを通じて、デスクトップ版にもアクセスできるようになるだろうとTechCrunchは報じている。

スタンドアローン版としては競合製品に遅れを取っているが、Facebook For Workには、特に使い方を学ぶ必要がないという長所がある。10年に渡って、1.85億万人のアメリカ人が既に親しんでいるサイトと似た作りになっているのだ。

Facebook at Workと通常のFacebookとの間には現在大きな違いが一つある。Facebook at Workは限定的なプレビュー版だが、外部アプリでの活用や広告表示が予定されてはいない。フェイスブックは料金を明らかにしていないが、同社エンジニアリング・ディレクターのラース・ラスムセンは、広告が除外されていないことをTechCrunchに語っている。おそらくFacebook At Workには、広告非表示を含む、ビジネス向けの料金オプションが登場するだろう。

LinkedInはInMailを搭載

求職活動という機能を超えたユーザビリティ拡大の取り組みの一環として、LinkedInは同僚とのプライベートなやり取りができるInMailの提供を開始することになったと、Recodeが13日に報じた。それは現在プレミアムメンバーが使用できるInMailと同様の機能を持つが、ユーザーはソーシャルネットワークで繋がっていない同僚とも通信できるようになる。

今後LinkedInは様々なアップデートを予定している。今回発表されたInMailは、次の仕事を探すためではなく、仕事の一部としてのLinkedIn使用をユーザーに促すツールとなりそうだ。12月にLinkedInは、コンテンツ重視のデザインを導入した。以後、プロフィール閲覧回数、ネットワーク上のアップデート、関連ニュースなどと、求人情報が別々に表示されるようになっている。

Recodeによると、今後の更新によって企業は全スタッフ、あるいは特定の部門間でのコミュニケーションが可能になりそうだ。フェイスブックと同様に、LinkedInは社内ネットワークの円滑化を目的とするスタンドアローンアプリを開発しているのだ。

もちろん問題もある。経営者らに従業員の暇つぶしツール使用を認めさせることだ。

トップ画像提供:JulyYu

Helen A.S. Popkin
[原文]