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あらゆる場所へネットを広げるために

テクノロジーの巨人二者が手を携えるという話が出ており、宇宙におけるインターネットの広がりが加速しそうだ。これは月曜日に報じられた、グーグルがSpaceXへの投資についてサインをしそうだという情報によるものだ。もしこれが本当なら、これまでネットが普及していなかったところへ衛星を使ってアクセスを提供するために資金が投入されることになる。

SpaceXのCEO、イーロン・マスクはこのプロジェクトの事を「これまで語られてきたものの中で最大のグローバルな通信システム」と称している。この計画で、彼の会社はこれまでネットアクセスがなかった地域を接続するために、数千もの低高度の衛星を打ち上げる予定だ。普通、衛星といえば22,000マイル程度を高度を取るが、このプロジェクトで利用されるコンパクトな衛星が取る高度は750マイル程度だという。

しかし彼の話しによれば、この計画が成功するためには100億ドルの資金及び、5年かそれ以上の年月がかかるという。WSJの報道によると、グーグルはマスクの衛星プロジェクトに10億ドルを投じる考えでいるというが、これではまだ多くの資金の調達が必要となってくる。更にいうと、マスクはこの衛星システムを火星にまで延長し、彼が植民地化したいと考えているこの星にネットアクセスを提供したいと考えているようだ。

グーグルが上空からネットアクセスを提供しようと試みたのはこれが初めてではない。プロジェクトLoonでは、遠隔地にネットアクセスを提供するために熱気球を利用しようとしたし、また別のプロジェクトではドローンを使うことを考えた。去年は自社が主導する形で衛星ベースのネットアクセスを提供しようとしたが、プロジェクトは中核となるリーダーであり衛星のエキスパートであったグレッグ・ワイラーが会社をやめたことで頓挫した。

ワイラーは最初、マスクとSpaceXで一緒に働こうとしたが、彼自身が競合プロジェクトとなるOneWebを始めたことでその話も無くなった。今このプロジェクトは、Virginおよびクアルコムの支援を受けている。

SpaceXの取り組みは電波によるものではないことから、ワイヤレスネットワークと干渉を起こすようなことはない。代わりにレーザーを使って信号を伝達することを考えているという。なんだかSFの様だが懐疑的な意見を言えば、あまり現実のものになるようにも思えない。

「ムーンショット(moonshot:奇抜で壮大な挑戦)・キング」との定評があるマスクにはよくあることかも知れない。SpaceXの宇宙にかける夢はさておき、Teslaの設立者である彼もこれよりは少しだけ現実じみたHyperloopプロジェクトに取りかかっているところで、テキサスで超高速交通システムの実験施設を建設する計画を提出した。

SpaceXおよびグーグルにこの件についてコメントを求めたが、まだ回答は得られていない。

トップ画像(Satellite photo)提供:NASA Goddard Space Flight Center

Adriana Lee
[原文]