長谷川洋三の産業ウォッチ 御手洗経団連名誉会長の強気:悪くではなくよいことを考えよう
「悪いことばかり考えていたらことは始まらない。悪くではなくよいことを考えよう。例えば原油のバーレル50ドルは長期的に見れば日本経済にとってプラスだ」
キヤノンの御手洗冨士夫会長・社長・CEO(経団連名誉会長)は2015年1月6日東京都内のホテルで開かれた財界3団体主催の賀詞交換会で今年の日本経済の見通しについて尋ねた私にこう答えた。
日本商工会議所会頭の三村明夫(新日鐵住金相談役)も「日本企業の改善すべきは、デフレ脱却そのものよりマインドからの脱却だ。為替相場が1ドル=100円ならともかく、なぜ120円にまで円安になっても輸出が増えないかを研究する必要がある。デフレマインドから脱却できれば年率2−3%の成長率は可能だ」と強調した。
経団連会長の榊原定征会長も「日本の経済成長を高めるカギは成長戦略が握っている。日本の成長する本当の姿の鍵を握っているのが成長戦略であり、前向きに使っていく」と強調した。
東京株式市場の下落などは一時的現象として一蹴、長期的には日本の成長路線回復を期待する空気がみなぎっていた。
長谷川洋三