MTIxNDI3Mjk1MTQ2NzA2NDQ1

リクルーターが求めた今年のスキルとは。

LinkedInの「2014年最も人気のあった専門スキル25」の報告から見ると、2014年はデータ・サイエンティストの年だったようだ。

LinkedInは同僚や未来のボスに自身をアピールできるSNSである。それゆえに、リクルーターがどんなスキルを求めているか、どんな人材が雇用されるのかというデータも豊富だ。LinkedInは3.3億人以上の会員のデータを分析し、どのスキルに最も需要があるかを解明している。

世界的に見て勝者となったのは…統計分析とデータ・マイニングだ。

今年の大きなトレンドと、同社が極めて多くのデータを蓄積していることを考えてみれば、この結果には説得力がある。

どこを見てもデータ関連なのだが、一体どういうことなのか?

今年は新たに出現したテクノロジーが存在感を見せた。

サムスンやグーグルによるスマートホーム企業の買収、そしてアップルが注目のHomeKitを発表したことによって、スマートホームでの動きが活発になった。ウェアラブル・デバイスが健康とフィットネスの状態をトラッキングする機能を進化させているのも今年の目立った点だ。一方、TVストリーミングは完全にギーク向けの趣味からメインストリームへとレベルアップした。その勢いは本物だ。ニールセン・メディア・リサーチ社のTVトラッキング専門家が、オンラインテレビ視聴も調査の対象に入れることにした程だ。

こういったことが現状の発端である。このようなイノベーションを利用するために、データ・アグリゲーションにおいて、今までになかった新しくて高度な技術が必要とされている。そして誰かがそういった技術を理解しなければならない。企業はそれが可能な人材を奪い合っているのだ。フォーブスやハーバード・ビジネス・レビュー、タイム誌などが、今までは影の存在だった職業の価値や魅力を大々的に紹介したことが、そういった人材獲得競争の一因となっているかもしれない。

もちろん、ほかにも見るべき点はある。LinkedInはその他24の「人気の」スキルもランキングに選出している。

2014年の人気専門スキル・ベスト25

  1. 統計分析とデータ・マイニング
  2. ミドルウェアとインテグレーション・ソフトウェア
  3. ストレージ・システムとマネジメント
  4. ネットワークおよび情報セキュリティ
  5. SEO/SEMマーケティング
  6. ビジネス・インテリジェンス
  7. モバイル開発
  8. ウェブ・アーキテクチャとフレームワーク開発
  9. アルゴリズム設計
  10. Perl/Python/Ruby
  11. データ・エンジニアリングとデータ・ウェアハウス
  12. マーケティング・キャンペーン・マネジメント
  13. Mac、Linux、Unixシステム
  14. ユーザー・インターフェース・デザイン
  15. リクルーティング
  16. デジタルおよびオンライン・マーケティング
  17. コンピュータ・グラフィックとアニメーション
  18. 経済学
  19. Java開発
  20. チャネル・マーケティング
  21. SAP・ERPシステム
  22. 集積回路(IC)設計
  23. シェル・スクリプト言語
  24. ゲーム開発
  25. 仮想化

驚くほどに変化が激しい。昨年、LinkedInは2013年のトップスキルがソーシャル・メディア・マーケティングで、それに続いてモバイル開発が2位だと報じた。今や昨年の勝者はランク外で、モバイル開発は7位に転落している。

それから、開発者は注目してほしい。プログラミング技能は企業にとって重要なままだが、Perl、Python、Rubyといったプログラミング言語は現在4位から10位に落ちている。

一方、米国ではクラウドが1位に

LinkedInは同記事の中で国別の分析も行っている。米国のランキングでは、統計分析とデータ・マイニングが2位となっており、クラウドと分散コンピューティングが1位であることが注目を集めそうだ。

LinkedInが注目するその他のトレンド

  • リクルーターは世界的に需要がある。われわれの調査では、リクルーティングはほとんどの国でトップ20位内にランクインしている。ブラジルではなんと2位に躍り出ている。
  • STEMの専門家も優位だ。ランキング中ほとんどのスキルが、科学(Science)、テクノロジー(technology)、エンジニアリング(engineering)、数学(math)という4つの分野に関連しているのは明らかだ。
  • マーケティングも人気だ。興味深いことに、ランキング中のもう一つの人気職種はマーケティングなのだ。今年の人気はSEO/SEM専門家、キャンペーン・マネージャー、デジタル・マーケティング担当者などだ。

このランキングは今年の求人に関するまとめであり、来年に企業が求めるスキルの予想でもあると考えてみてはどうだろうか。

トップ画像提供:smi23le

Adriana Lee
[原文]