あなたの老後、大丈夫ですか?
退職金――多くのサラリーマンにとって、長い間勤めた勤務先から最後に受け取る感慨深いお金であり、今まで手にしたことのない金額でしょう。そして、老後の生活の大きな支えのひとつであり、大切に守っていくべきお金でもあります。しかし、多くの人がいつのまにか減らしてしまうのが現実です。では、どう守っていけばいいのか?
老後破産が社会問題となっているなか、長生きとインフレに備えることを目的とした「守りのマニュアル」を示したのが『退職金貧乏』(塚崎公義/著、祥伝社/刊)です。
■老後の資金はいくら必要か?
世の中には、「老後の生活には1億円必要」「財政が破綻して年金がもらえなくなる」「超インフレが来て、老後の蓄えが紙屑になる」など、不安が煽られるような情報があふれています。しかし、心配しているだけでは何も改善しません。まずは、心配が現実的なものであるか否かを判断し、老後に必要な資金がどれくらいかを見当をつけることを著者は勧めます。
詳細は本書に譲るとして、著者は、「老後に1億円必要」はおおむね正しいが、「現在1億円持っていないと老後が大変だ」という意味ではなく、過度な懸念は不要と言い切っています。
■金融商品と年金の基礎知識
必要な老後資金の見当がついたところで、次に金融商品と年金の知識をつけましょう。著者は、銀行での勤務経験や現役の大学教授という見地から、日本人は投資に対する知識が乏しいと指摘します。仕事の面では優秀なサラリーマンでも、少数の例外を除いて投資の知識や経験は乏しく、資産の大半を現金や預金で持っているのが実情です。
アベノミクスが始まるまでは、それでも問題はありませんでした。しかし、アベノミクスにより株価が上がり、デフレからインフレに転換したことで、投資を考える人が増え始めました。しかし、基礎知識を持たないのに始めても、けっしてうまくいきません。本書では、今まで投資をしたことがない初心者でもわかるようにやさしく解説されています。
■すぐに始められるマニュアル
本書のキモであり、多くの読者より感想が寄せられているのが、「退職金運用マニュアル」です。これは、実際に金額を入れたモデルケースを設定、各年齢の時に何をどれだけ購入すればよいか、という数値例を示しており、読者の年齢、資産状況などに応じて適宜、微修正しながら使用することが可能です。
「金融知識がほとんどない方でも、マニュアル通りに資金を動かせば、適切な資産運用が可能になる」ことを目指した、守りの運用例。時間のない人、結論だけを知りたい人はここから読み始めてもよいでしょう。はじめての方に、ここまで具体的に展開したものは類書にはなく、漠然としていた「退職後の資産運用」がクリアになるはずです。
また、遺書や相続(2015年1月に改正)にも言及、保険への新しい考え方など、定年後の「お金」について網羅されています。大切な?虎の子?である退職金を失い老後の生活に困らないために――まずは、ページを開いてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
老後破産が社会問題となっているなか、長生きとインフレに備えることを目的とした「守りのマニュアル」を示したのが『退職金貧乏』(塚崎公義/著、祥伝社/刊)です。
世の中には、「老後の生活には1億円必要」「財政が破綻して年金がもらえなくなる」「超インフレが来て、老後の蓄えが紙屑になる」など、不安が煽られるような情報があふれています。しかし、心配しているだけでは何も改善しません。まずは、心配が現実的なものであるか否かを判断し、老後に必要な資金がどれくらいかを見当をつけることを著者は勧めます。
詳細は本書に譲るとして、著者は、「老後に1億円必要」はおおむね正しいが、「現在1億円持っていないと老後が大変だ」という意味ではなく、過度な懸念は不要と言い切っています。
■金融商品と年金の基礎知識
必要な老後資金の見当がついたところで、次に金融商品と年金の知識をつけましょう。著者は、銀行での勤務経験や現役の大学教授という見地から、日本人は投資に対する知識が乏しいと指摘します。仕事の面では優秀なサラリーマンでも、少数の例外を除いて投資の知識や経験は乏しく、資産の大半を現金や預金で持っているのが実情です。
アベノミクスが始まるまでは、それでも問題はありませんでした。しかし、アベノミクスにより株価が上がり、デフレからインフレに転換したことで、投資を考える人が増え始めました。しかし、基礎知識を持たないのに始めても、けっしてうまくいきません。本書では、今まで投資をしたことがない初心者でもわかるようにやさしく解説されています。
■すぐに始められるマニュアル
本書のキモであり、多くの読者より感想が寄せられているのが、「退職金運用マニュアル」です。これは、実際に金額を入れたモデルケースを設定、各年齢の時に何をどれだけ購入すればよいか、という数値例を示しており、読者の年齢、資産状況などに応じて適宜、微修正しながら使用することが可能です。
「金融知識がほとんどない方でも、マニュアル通りに資金を動かせば、適切な資産運用が可能になる」ことを目指した、守りの運用例。時間のない人、結論だけを知りたい人はここから読み始めてもよいでしょう。はじめての方に、ここまで具体的に展開したものは類書にはなく、漠然としていた「退職後の資産運用」がクリアになるはずです。
また、遺書や相続(2015年1月に改正)にも言及、保険への新しい考え方など、定年後の「お金」について網羅されています。大切な?虎の子?である退職金を失い老後の生活に困らないために――まずは、ページを開いてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)