「永」がうまく書ければOK!文字上達の裏ワザとは?

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 パソコンやスマホが普及した今、私たちが手書きで文字を書く機会はどんどん減っています。それだけに、たまに手書きすると、自分の字のあまりの下手さにがく然とすることもしばしば。
 まして、今年も残すところわずかとなり、年賀状の準備を始めないといけない時期です。達筆とはいかないまでも、せめて人に笑われないくらいの字を書けるようになりたいものですが、なかなか練習する時間を取れないという人は多いはず。
 短時間で字が上達する方法はないものでしょうか。

■「まっすぐな線」を引けますか?
 『たった10分でみるみる字がうまくなる 「まっすぐな線」から始めるペン字練習帳』(高宮暉峰/著、日本実業出版社/刊)によると、字の上達の近道は「まっすぐな線」をきれいに引くことなのだとか。
 日本語の漢字は、ほとんどが「点」と「線」で構成されています。「点」もごく短い線だと考えると、「漢字はすべて線」だと言っても過言ではありません。つまり、「まっすぐな線」を書けないことには、きれいな文字は望めないのです。だからこそ、文字を書く前に「準備体操」として3分ほど「まっすぐな線」を引くトレーニングをすると、それだけで文字は変わってきますし、日常的にこのトレーニングを続ければ、一段と字は上達していくはずです。

■文字上達の特効薬!「永字八法」とは
 「まっすぐな線」以外にも、効率的な文字のトレーニングがあります。
 それは「永字八法」というもの。
 これは漢字の「永」という字には、あらゆる文字に通じるすべての点画が含まれているという意味の言葉で、この字を書くことで千字万字に応用できるとされています。
 確かに「永」には、
 側(ソク)…「点」
 勒(ロク)…「横画」
 努(ド)…「縦画」
 趯(テキ)…「ハネ」
 策(サク)…「すくい上げ」
 掠(リャク)…「左ハライ」
 啄(タク)…「短い左ハライ」
 磔(タク)…「右ハライ」
 と、文字を構成するあらゆる要素が入っています。
 まとまった時間を取って文字を練習する時間がない人は、「永」を練習するだけでも上達に役立つのです。

 今回紹介したものの他にも、本書には文字を書く際の正しいフォームや練習法、文字を書く用途に合わせたワンポイントアドバイスなど、簡単で即効性のある文字上達スキルが数多く取り上げられています。
 今から始めても、まだ年賀状には間に合いますので、「自分の字が汚くて嫌い」という人は参考にしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)