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これまでのITは無駄だらけだった。オープンソースならもっとうまくやれる。

オープンソースにとうとう流行の兆しが見え始めた。

もちろん、これまで10年以上もの間に渡って、企業はオープンソースのソフトを採用している。何も新しい話という事ではない。

では新しいものは何かというと、オープンソースを単に利用するだけでなく、これと付き合っていくという熱意についてだ。ただ利用するだけでもオープンソースには価値があったが、これに参加するということははるかに大きな価値がある。

今はまだ時期早々か?

オープンソースの採用が昇り調子なのは明らかだ。これを表す尺度はいくつかあるが、シンプルなものとして、どれだけのオープンソースのコードが書かれているかというものがある。
ダーク・リールのリサーチによると、オープンソースプロジェクトの増加を表すグラフは、ホッケーのスティックのような伸びを示している。

Source: Dirk Riehle

彼がリサーチを発表した2007年より、オープンソースプロジェクトとコードの総量はかなりの増加を示しており、Black Duck のデータによると、モバイルでの成長による部分もあるという。

しかし敢えて念を押すが、これは新しい話ではない。

ビッグデータ、クラウド、モバイルにおける革新的なディスカッションを推し進める大きな原動力としてオープンソースがあるというのは新しいことだ。結果として、本当に革新的なことは閉ざされた企業(あるいはファイアウォール)の奥では、既に起こっていない。Redmonkのアナリスト、ステファン・オグラディが「ソフトウェアベンダーが現在直面する市場のライバルは、自分たちの顧客自身だ」と強調するとおり、こういったオープンなイノベーションはベンダー達にあらゆる類のチャレンジをお膳立てしている。

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この事は何かを買うよりも作ることのほうが多いWeb企業においては正しいが、メインストリームの団体においても同じことが言える。

GitHubの隆盛

GitHubでのプロジェクトに目を向けるとこの事は見えてくる。GitHubはオープンソースの開発者たちにとって、ますますデフォルトのプラットフォームになっている。オープンソースを利用するのに都合がいいだけでなく、コラボレーションをするのにも適していることから人気を集めている。言い換えればGitHubで起こっているアクティビティからは、単なるオープンソースの利用以上のことが読み取れる。

この事を踏まえた上で、企業がGitHubに深く関わりだしたのは印象的なことと言える。これまでイノベーションからもっともかけ離れた団体と考えられていた政府までもがGitHubの利用を始めたのは驚くべきことだ。

今年の初め頃のReadWriteのローレン・オルシーニのレポートにあるように、GitHubの連邦・州及び地元政府のアクティブユーザー数が1万人を突破した。これは去年の今頃と比べると2.5倍ほどの数字になる。

これは大きなことだ。

またこのレポートにもあるように、バークレイズ銀行がオーストラリア・コモンウェルス銀行と共同で大量のデータを解析するためのオープンソースツールの開発を行った。銀行同士が協力し合い、コードをシェアするというのは驚くべきことだ。

またパリで開催されたオープンスタックサミットでのツイートでは、このオープンソースクラウドのイベントでは、IBM、RedHat、HP などのいわゆるベンダーではなくBloomsbergがスポンサーになっていると報告された。

Donnie Berkholz(@dberkholz):「誰がこのサミットのスポンサーをやってると思う? ベンダーじゃないよ」

この事で何が変わるのか?

2008年にRedHatのCEO ジム・ホワイトハーストは、「企業のITはとてつもなく無駄である」と宣言した。

今日書かれているソフトウェアの大多数は企業内部で書かれるものであり、他所に売りに出されるものではない。そしてそれら書かれたソフトウェアの大多数は実際に利用されることすらないのだ。ソフトウェア開発では考えられないほどの無駄がある。世界中の顧客にオープンソースを通じて価値を提供するためには、顧客をただのユーザーとしておくのではなく、彼らもまた開発コミュニティの一員としてオープンソース活動に参加してもらう事が必要だ

市場がこの事を理解するために6年以上を要したが、ようやくその努力が実りつつあるようだ。企業がオープンソースを受け入れ、車輪の再発明を続けるのではなくベンダーが既にそうしているように周りとリソースをシェアする様になれば、企業は斬新なプロジェクトへ力を集中させることが出来、イノベーションが起こる機会は爆発的に増えることだろう。

トップ画像提供:Shutterstock

Matt Asay
[原文]