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(パリ 1日 中央社)台湾企業が回収ペットボトルから再生したポリエステル繊維を使って製造している生地とユニフォームが、世界的なブランドを持つ企業を通じて、サッカーのワールドカップ・ブラジル大会に出場している代表10チームで使用されていると、フランスの日刊紙「フィガロ」が26日付で報じた。

報道によれば、台湾の紡績各社が生産コストの低い中国大陸メーカーへの対抗策として1990年代から取ってきた重要な戦略の一つが、回収ペットボトルから再生したポリエステル繊維で衣服を作るというものだったという。各社が製品の付加価値の向上に注力した結果、現在では再生ポリエステル繊維の世界市場でのシェアは約70%に上っている。

スポーツ用品大手のナイキが2014年のワールドカップで代表10チームに提供したユニフォームは、全て台湾製であり、再生ポリエステル繊維を使用したもの。この繊維を使ったユニフォームは4年前の南アフリカ大会でも採用されており、当時使われた回収ペットボトルは約1300万本にも及んだ。

再生ポリエステル繊維は綿より軽く吸水力も高いほか、製造過程で約30%のエネルギーが節約できるなどのメリットもある。台湾では繊維の用途以外にも建材として利用されており、150万本の回収ペットボトルを使用した建物なども作られている。

(曽依セン/編集:杉野浩司)