「親と比べて、自分の方が勉強ができると思いますか?」

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小中高生の半数以上が「親より努力しているのに、親より勉強ができない」と考えている。

子どもの頃って、妙に大人が“大人”に見えるんですよね。もう何もかも自分より秀でていて、立派な人間だと……。大人になってみればわかります。そんな事ないから。

話は変わって、少し面白い調査結果を入手しました。教育サービスの提供などを行う「株式会社すららネット」は、小学1年生から高校3年生までの男女を対称に「小中高生の『勉強』に関する意識調査」を実施しております。

では、第一の設問から。「授業以外で勉強するとき、いちばん勉強に集中できる時間帯は何時ごろですか?」。
結果、「20〜22時」(27.4%)、「18〜20時」(20.7%)、「22〜24時」(12.2%)というトップ3になっております。学校種別にみると、小学生は「16〜18時」(23.2%)、中学生は「20〜22時」(29.7%)、高校生は「18〜20時」(25.4%)が最も多い模様。特に、年齢との相関関係は伺えませんでした。

続いては「授業以外で勉強するとき、よく使用するものは何ですか?」という設問を。ここでの回答が、まさに新時代。「書籍(参考書・教科書)」(61.3%)という納得の回答がトップになったものの、「パソコン」(52.3%)が躍進しているという、この事実に驚きです。なんと、半数以上を獲得しているんですよ!?

学校種別に見ると、年代が上がるにつれ「書籍(参考書・教科書)」の割合は減少し、「パソコン」・「スマートフォン」の割合が増加。「タブレット端末」については、下の年代の方が使っている割合が高いみたいです。
「宿題をSD カードで提出」といった学校が増加してきているらしき、この昨今。「パソコン」が「参考書や教科書などの書籍」と肩を並べ、子どもたちの自宅学習などで使われている現状が露わとなりました。

三問目は、「言葉の意味を調べるとき、いちばん使用する方法は何ですか?」というクエスチョンを。
結果、やはり「辞書(書籍)」(35.1%)が最も多くの票を集めたようです。次いでやっぱり出てきました、「インターネット」(24.1%)、「電子辞書」(20.9%)なる回答が。言葉の意味を調べる際、最も使われているのは「デジタル」なのです。何しろ、半数近く(「インターネット」と「電子辞書」回答の合計)の子どもたちが最も活用している方法ですから!

ここからは、子どもたちに内面に迫っていきたい。まずは、「勉強に関して、親にしてほしいことは何ですか?」という設問で問いかけました。
結果、「勉強に関して、口出ししないでほしい」(32.1%)が1位を獲得しています。2位には「勉強を教えてほしい」(28.5%)、3位には「勉強したら、おこづかいがほしい」(25.3%)がランクイン。
親としては子どもがきちんと勉強しているのか心配で、ついつい「ちゃんと勉強してるの?」口を出しがちです。しかし、子どもは「口出ししてほしくない」という気持ちが強いみたい。また、口を出すのなら「勉強を教えるくらい深く関わってほしい」と望んでいるようですよ!

続いての設問は、こちら。「親と比べて、自分の方が“勉強ができる”と思いますか?」。結果、「できると思う(「できると思う」・「どちらかといえばできると思う」の計)」が25.7%であるのに対し、「できないと思う(「できないと思う」・「どちらかといえばできないと思う」の計)」が53.0%に。「親より自分は勉強ができない」と思っている子どもの割合が高いことが判明しました。

では、少し角度を変えて。「親と比べて、自分の方が“勉強している”と思いますか?」。……はぁ、興味深い結果になったな。「勉強していると思う(「勉強していると思う」・「どちらかといえば勉強していると思う」の計)」が44.1%であるのに対し、「勉強していないと思う(「勉強していないと思う」・「どちらかといえば勉強していないと思う」の計)」の子どもたちは36.5%に。「親世代より勉強している」と思っている子どもの方が多いようなんです。「親より自分は勉強ができない」と思ってるのに!

ギスギスしてきたので、最後はこんな設問でほのぼの締めましょうか。「頑張る姿をみると励みになるスポーツ選手は誰ですか?」。結果、上から「浅田真央」(28.8%)、「高橋大輔」(19.5%)、「羽生結弦」(10.4%)と、フィギュアスケート選手が上位を占めました!
トップの「浅田真央」は親しみやすいキャラクターでありながら、数々の世界大会で結果を残した選手。「高橋大輔」は度重なるケガに悩まされながらも立ち直り、日本を代表する選手として活躍。「羽生結弦」はまだ10代で子どもたち自身と年齢がそう違わないにもかかわらず、世界の大舞台で活躍している選手。励みになる人たちばかりです。

それにしても……。「親より努力しているが、勉強で結果を出せていない」と感じている子どもが多い事実に、私はショックを受けてしまいますよ。
親は「そんなことも分からないの!」など子どもの自信を失わせる発言をしていないか振り返り、子どもの努力を認め、能力を伸ばしてあげる手助けをしてあげたいものですね。
(寺西ジャジューカ)