一見なんてことないが、実は「快眠レシピ」で溢れている

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最近、寝ても寝ても眠い。「寝すぎて眠いのかな?」とも思ったが、どうもそういうのはないらしい。過去のコネタ(「寝すぎで眠いってありうるの?」)でもやってたし。
思うに、眠りの質が良くないのだと思う。確かに、思い当たるフシはある。パソコンを前に寝落ちしたり、テレビを観ながら寝落ちしたり、仕事から帰ってバタンキュー、横になるだけのつもりがそのまま寝落ちしてたり……。寝落ちばっかじゃん!

そこで、ちょっと調べてみました。結果、こんな組織を発見。その名も「快眠同盟」は、各分野の睡眠メーカー(8社)やドクター、専門家が集結し、より質の良い眠りを提供するため結成されたらしいです。

早速、この同盟の番頭役とも言える「株式会社プレジール」の木榑さんに話を伺ってみました。以前、コネタ(「“幸せになる眠り” を提供する「眠り製作所」」)でご紹介した「眠り製作所」は、同社が運営しているブランドであります。
「もともとは、ホテルから“快眠プラン”プロデュースの依頼を受けたのが始まりでした。適正と思われるメーカーや専門家の方々に声をかけプラン提案をし、その流れで同盟を結成することとなりました」(木榑さん)

この同盟が提案するプランを、総称して「快眠レシピ」と呼ぶそう。その一例として、ホテル「紫翠亭」(群馬県)に同レシピが導入されています。では、その内容について。
枕……『抱かれ枕アーチピローFUN』
マット……『防ダニ/防カビ/消臭/除湿の調湿敷マット』
アロマ……『ティフラ』(タイマー付き香り発散器)
CD……『快眠メディテーション』(ナレーションと音楽で快眠へ誘う)
本……「快眠セラピスト」三橋美穂氏の著作
癒し……『ホームスター』(家庭用プラネタリウム)

上記以外に、以下のレシピもラインアップされている模様。
リズム……『ネムリエール』(鼓動のリズムで安眠へ誘うアイテム)
シーツ……『サラフ』
目覚まし時計……『オキロー』(光で起こす目覚まし時計)

そうです。決して「寝具」に限ってないみたい。“寝具”、“香り”、“音”、“飲む”、“見る”の要素を重視し、就寝前から起床後までをプロデュース。
「質の良い眠りを得るために、寝具は大変重要なアイテムです。しかし寝具はもちろんですが、寝室を取り巻く寝具環境も大変重要になってきます。せっかく枕が合っていても、臭かったり煩かったりすると眠れません。また、イライラや心配事があるだけで寝付きは悪くなります。眠りの質を高めるには、心身ともにリラックスした状態を作ることが重要です」(木榑さん)

そのための「快眠レシピ」は、なにもホテルや旅館等といった法人への導入ばかりではありません。
「ホテルや老健施設、店舗の他にもアスリートへの提案、それだけでなく一般の方へも普及していく考えです」(木榑さん)
商品点数や部屋数にもよるが、料金は5万円程度のものもあれば、数十万円のレシピまで、要望に応じ提案してくれる。

「人間の三大欲求は『睡眠欲』『性欲』『食欲』ですが、不眠で悩む日本人は今や5人に1人と言われています。しかも眠気による作業効率の低下(遅刻、欠勤、眠気による交通事故など)は、3兆5千億円の経済損失を引き起こしています。にも関わらず、睡眠には意外とお金を使っていないのが現状。平成21年度の総務省の家計調査によると、寝具の総世帯月額支出はわずか598円でした。食欲の100分の1の額も使われておりません。これからは少しだけぜいたくをして、睡眠欲を満たすことが重要になっていきます」(木榑さん)
単なる休息だけではなく、ストレスを解消し、記憶を強化し、情報を整理する大切な役割を担っている睡眠。ダイエットにも、質の良い睡眠が不可欠だ。

時代が要求した結果だろうか? 「“おやすみ”から“おはよう”までをプロデュース」するために誕生した集団が、この「快眠同盟」だった。
(寺西ジャジューカ)