トイレは火気厳禁です。

写真拡大

先日、大阪のファッションビルのトイレで、不思議な注意書きを見かけた。

トイレに炎感知器が設置されているということ、ライター等を使用すると警報音が鳴り、防災センターに通報されるため、使用しないようにという内容はどこでも同じだが、気になったのは補足のこんな一文だ。

「※ビューラーをライター等で温めないようお願いします」

?? これってどういうこと?

お弁当やおにぎりを温めるかどうかは大事な問題だが、ビューラーをライターで? そんな人いるのか? 何のために?
ビルのストアサポートに確認したところ、こんな説明があった。

「ライターを使わないでくださいという注意書きはどこのトイレでもありますが、特に女性の方は、ビューラーをあぶって使うことがあるため、そういった使用を控えていただくように、2006年のオープン時から入れております」
何かトラブルがあり、その時点から注意書きに追加したわけではなく、2006年当時にはすでに「ライターなどでビューラーをあぶって使う女性」というのがそれなりにいる状況だったということだ。
これって全然知らなかったけど、実はけっこう一般的なことなのか。

ネットで調べてみると、美容関連のネット掲示板などには、「まつ毛の上げ方」「メイクの裏技」として、ビューラーをライターであぶる「即席・ホットビューラー」の方法に関する書き込みがあるわあるわ……。
「まぶたをやけどしないように」「電車の中でのビューラーあぶりは厳禁」なんて注意も、わりと普通に見られた。

まず大前提として、女性にとって、まつ毛の上がり方は重大問題であり、その裏技として「ライターでのビューラーあぶり」というのが一部では定着しているらしいことは良いとして、それをトイレで行わないよう注意書きをする必要性があるというのは、ちょっとスゴい世界。
美を追求する女性の高い意識には感心することも多いけれど、自分のこだわりに執着・没頭しすぎるあまり、ついエスカレートしてしまい、逆に公共の場であることや他人の目を忘れてしまう人もいるのは困りものだ。

冷静に考えて、トイレでビューラーをあぶる行為は、やっぱりどう見ても不思議な光景ですよね?
(田幸和歌子)