働きすぎの父親は自分と同じストレスを子供に与えてしまう―オーストラリア研究

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家庭を支えるために必死で働く親の姿はすばらしいものです。

子供が小さい頃は、そのことに気がつかず、不在がちな親に文句を言うこともありますが、立派に育った暁には親に感謝する日がきっとくるのでしょう。

しかし、中には働きづめの親から虐待や精神的な苦痛を与えられたという子供もいます。

オーストラリアのParenting Research Centerの研究によると、もし両親が働きづめの場合、子供に自分が仕事場で感じているようなストレスを転嫁してしまう可能性があることがわかっています。

この傾向は母親よりも父親に多いそうです。

Parenting Research Centerは6年前からオーストラリア国内の1万を超える家族をリサーチしました。その結果、必死で働いていて、それにも関わらず満足のいく収入が得られない父親たちが子供に精神的苦痛を与えていたケースが非常に多かったそうです。

一生懸命働いている父親は、子供の気持ちに鈍感になりやすく、子供が何を感じているのかという感情的な部分を読み取る力が欠けてしまうのです。

また、どんなに働いても十分な収入が得られないというストレスから、慢性的なウツ状態に陥り、それが子供にも影響を与えてしまうのです。

これはオーストラリアの国内での調査結果になりますが、日本でも似たようなケースはありますよね。

例えば、少し前にやっていた「Woman」というドラマでは満島ひかり演じる主人公が、必死で働いても、お金が足りないという状況で非常にストレスを抱いていました。

子供にあたることはなかったものの、もしそのような現状に直面しているのが、母親ではなく父親であったら、よりストレスがたまり、子供に知らないうちに苦痛を与えてしまうかもしれません。

自分の愛するパートナーが働きづめで、今の収入に満足していないようなら、休日にはのんびりしてもらう、子供とゆっくり向き合う時間を作ってあげるなど工夫してあげると良いかもしれませんね。

参考:Long hours at work harm kids as much as parental depression
http://www.news.com.au/lifestyle/parenting/long-hours-at-work-harm-kids-as-much-as-parental-depression/story-fnet08ui-1226767294047