厚生労働省が発表した2012年の雇用動向調査結果によると、雇用の流動性を示す延べ労働移動率が3年ぶりに上昇したことが分かった。

　2012年の入職者は676万人、離職者は673万人。入職率（年初の常用労働者数に対する入職者数の割合）は14.8％、離職率（年初の常用労働者数に対する離職者数の割合）は14.8％で、前年と比べ入職率は0.6ポイント、離職率は0.4ポイント上昇した。

　雇用の流動性を示す延べ労働移動率（入職率＋離職率）は29.6％で、前年に比べ1.0ポイント上昇した。延べ労働移動率が上昇したのは3年ぶり。

　入職者を職歴別にみると、転職入職者は417万人（前年392万人）、未就業入職者は259万人（同238万人）で、転職入職率は9.1％（同8.8％）、未就業入職率は5.7％（同5.3％）となっている。

　転職入職率は前年に比べ0.3ポイント、未就業入職率は0.4ポイント上昇した。転職入職率も3年ぶりの上昇となった。

　入職者が多かった産業は、卸売業，小売業（116万人）、宿泊業，飲食サービス業（109万人）、医療，福祉（97万人）の順、離職者が多かった産業は、卸売業，小売業（127万人）、宿泊業，飲食サービス業（103万人）、製造業（91万人）の順となっている。

　調査は、上半期調査9775事業所、下半期調査9691事業所から回答を得た。

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