中央最低賃金審議会は、今年度の最低賃金額改定の目安について、全国平均で14円の引き上げとすることを厚生労働相に答申した。10円以上の引き上げは3年ぶりで、全国平均の最低時給は763円となる。

　引き上げ額の目安は、各都道府県を経済実態に応じてABCDの4ランクに分けて示しており、Aランク（5都府県）は19円、Bランク（11府県）は12円、Cランク（14道県）は10円、Dランク（17県）は10円となっている。この目安をもとに、各都道府県の審議会で引き上げ幅が決定される。

　現在、最低賃金額が生活保護水準を下回る「逆転現象」が11都道府県（北海道、青森、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫、広島）あるが、今回の改定で北海道を除く10都府県で逆転現象が解消する見通しとなった。

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