労働政策研究・研修機構の従業員の採用と退職に関する実態調査によると、過去5年間に大企業の3割が従業員の退職勧奨を行ったことが分かった。

　調査結果によると、過去5年間に正規従業員の退職勧奨を行ったことが「ある」企業は16.4％となっている。企業規模別に見ると、従業員が「1000人以上」（30.3％）、「300〜1000人未満」（23.1％）、「100〜300人未満」（17.5％）、「100人未満」（15.3％）で、企業規模が大きいほど退職勧奨を行った企業の割合が高い。

　過去5年間に正規従業員の「普通解雇を実施した」企業は16.0％、「整理解雇を実施した」企業は8.6％で、いずれかの解雇を実施した企業は20.7％。

　整理解雇に至る前の回避措置（複数回答）を聞いたところ、「新卒採用抑制」（38.8％）、「不採算部門の縮小・廃止、事業所の閉鎖」（36.9％）、「配置転換」（36.5％）が多かった。

　整理解雇の対象者に対する特別な措置については、「退職金の割り増し」（34.3％）が最も多く、「再就職先のあっせん」（24.3%）、「退職前の特別休暇の付与」（19.0％）と続いた。「いずれの措置も実施していない」企業は24.7％となっている。

　「退職金の割り増し」を実施した企業の割り増しの状況は、「賃金の半年分程度を加算」（25.7％）、「賃金の数カ月分を加算」（21.1％）、「定年退職時の退職金水準を保証」（12.6％）、「賃金の1年分程度を加算」（11.4％）、「賃金の2〜3年分程度を加算」（4.0％）などとなっている。

　調査は2012年10月11日〜26日に、常用労働者50人以上を雇用している全国の民間企業20000社を対象に実施し、5964件の回答を得た。

日本人事 選択と再生〜本音で語る 人事部長匿名座談会
加速するリストラ　バブル期入社、定年前社員が対象に
人材採用の専門誌が評価する「人材コンサルティング会社」

「日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の人事専門誌です。