17日、東京ドームで行われたセ・パ交流戦=巨人×西武の一戦は、7-2で巨人が勝利を挙げた。

だが、一部の報道によると、巨人のチームリーダー・阿部慎之助は、この試合中、長野久義を叱ったという。理由は、5点の大量リードとなった8回裏、センターへのヒットで出塁した長野が盗塁を狙った場面に対し、「あの点差で走るのは相手に失礼」と、大量得点差における盗塁を咎めたというものだ。

野球界では、ルールにこそ定められていないものの、概ね5点以上の得点差で試合後半を迎えた場合、バントや盗塁を慎むといった幾つかの暗黙の了解があり、長野はこれを破ったとされる。一連の風習がどうのような経緯で生まれたものなのかは不明だが、これを破るとデッドボールによる報復を受けるケースもあるため、阿部が長野を叱ったのは、長野を守るため――という見方もある。

だが、常に全力プレーを望むファンにとっては受け入れ難いもの。この記事がネット掲示板上に取り上げられると、「暗黙の了解とかいうクソみたいな文化 10点差ならまだしも5点差ならええやろ」「むしろ100点差が付いてもやるべき」「手を抜くほうが失礼というのは幼稚な考えなのだろうか」「こういう暗黙の了解が山ほどあるのが野球で気に入らんところだわ」「アメリカの方が厳しいでこういうのって」「真剣勝負しないほうが紳士じゃないし失礼と思うわ」といった野球界独特の風習に疑問の声を寄せるユーザが散見された。