ローソンに登場、「からあげクン 北海道ザンギ(醤油味)」ってなんぞ!? 香ばしいショウガの匂いが食欲をそそる一品。これは紛れもなく、ザンギの味だ!

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こんにちは! エキレビの北海道特派員たまごまごです。

さて、ローソンの新商品、もう食べました?
「からあげクン 北海道ザンギ(醤油味)」。

これを聞いて「???」となった方も道内外問わず多いはず。
そもそも「ザンギ」ってなによ?という道外の方。
「あれ?ザンギって唐揚げじゃないの?」という道内の方。
このへん非常に混沌としているのですが、まずは食べましょう。食べ比べましょう。

まず普通のからあげクン。チキンナゲットといった趣で、味はありますが基本衣に味が付いております。
そして「北海道ザンギ(醤油味)」。
これね、見た目まるっきり同じなんですが、買った瞬間わかりますよ。すごい匂いしますから。
おもいっきり漂うニンニク、ショウガ、しょうゆの匂い。胃液が出ます。

しかしねー、北海道民歴うん十年のぼくは、小さい頃からザンギ食べてますからね。
「ザンギもどき」とかじゃ認めませんよ。ぼくの中にはぼくなりのザンギってのがですね……パクリ。
む!
これはザンギだ!
 
まずザンギとは何か。
ロシア人レスラーではないというネタはもう何百万回も言われてますね、はい。
北海道人にとっての「ザンギ」とは、ぶっちゃけていうと唐揚げそのもののことです。
つまり「鶏唐揚げ=ザンギ」なんです。
もっというと、「タコの唐揚げ=タコザンギ」「いわしの唐揚げ=イワシザンギ」と呼ぶ地方もあります。
唐揚げにしちゃえばザンギ……だと定義がないんですが、実質定義はないです。非常に曖昧な存在なんです。

しかし不思議なことに、北海道の一部のお店には「鶏唐揚げ」と「ザンギ」が別にある場合もあります。
これが今回の「ローソン からあげクン 北海道ザンギ」のヒントになります。
もっと言うと、「からあげクン ザンギ味」ではなく「北海道ザンギ(醤油味)」という名前のこだわりがなぜなのかが見えてきます。

北海道では広義で「鶏唐揚げ全般」を「ザンギ」と呼ぶ、とまず考えてみてください。
しかし衣に味の付いているものは、地域によっては「鶏唐揚げ」と分けます。
明確な線引きはありません。北海道ソウルフィーリングです。
逆に「これがあればザンギっぽい」というのは、以下の点。
・肉そのものを醤油ダレにしっかり漬け込んでいる
・ショウガやニンニクなどを入れている
これを満たしていると、北海道では「ザンギ」らしさがあると考えられます。

もっと細かいことを言うと、地方ごとに味は違うんです。
みんなのからあげ文化研究所 からあげ文化論考|からあげクン|商品・おトク情報|ローソン
このサイトが非常に詳細に唐揚げについて、まじめに研究されているので一見の価値アリ!
見ていただけるとわかりますが、同じ北海道ザンギでも「しょうゆベースで、ニンニクとショウガのすり下ろしを入れたタレに、モモ肉を漬け込み、小麦粉と片栗粉をブレンドした粉をつける」(北海道ザンギ連盟)、「すり下ろしたショウガと、酒とみりん、砂糖をしょうゆに溶いて、モモ肉を漬け込み、でんぷんと卵をつなぎにする」(くしろザンギ推進協議会)と違っています。
我が家の「ザンギ」は醤油にニンニクとショウガをいれて漬け込むんですが、ザンギ発祥の地説がある釧路では実はニンニクを入れないことが多いそう。
つまりザンギのレシピはないんです。

今回の「からあげクン 北海道ザンギ(醤油味)」はぼくの舌は極めて「ザンギ的」だと感じました。
食感自体はチキンナゲットなので、普段食べているザンギの肉汁感とかはありません。
しかし、がっちり肉に染み付いている醤油の味、ショウガとニンニクの風味は、各地域・各家庭にある「ザンギ」のイメージの平均点をうまくとっています。
本当に味が濃いので、猛烈にご飯がほしくなります。

日本全国で唐揚げブームがきており、専門店が一気に増えていますが、やはり「ザンギ」っぽさは北海道独自のもの。
是非ともこの機会に「ザンギ」っぽいからあげクンを食べて頂き、北海道に来て本場の「ザンギ」を食してください。
うまいよ!
(たまごまご)