香水よりも優しい香りを好む人が増えている?
最近、友人・知人、仕事関係者など周囲の人に、香水をつけている人がほとんどいないことに、ふと気づいた。
かつては街を歩いていても、流行りの同じ香水をつけた人とすれ違うことがたびたびあったのに、今は香水を使う人が少なくなっている気がする。
その一方で、ふんわり良い香りがする人に理由を聞くと、返ってくるのはこんな答えだ。
「? 何もつけてないよ。洗剤か柔軟剤かな」
そういえば最近、洗剤や柔軟剤で「香りが長時間続く」「香りを強くしたいときに叩くと広がる」などと謳う商品が増えているけど、これって香水と同じ使い方なのでは?
「ボールド」「レノアハピネス」などでおなじみのP&Gに聞いた。
「かつては洗剤や柔軟剤の機能において『香り』はそれほど重視されておらず、いわゆる“洗剤らしい”万人に受け入れられる香りが使われていました。でも、当社がお客様の声をきく中で『私(=主婦)が好きな香りで洗濯を楽しみたい』という潜在的なニーズを掘り起こしたのをきっかけに、しっかり残る香りで“楽しむ”、さらには欲しいときに能動的に“香らせる”商品を開発したんです」(広報担当者)
これには「香水の強い香りを好まない人」が増えているという背景がある?
「香水は主張しすぎるのに対して、柔軟剤の香りはさわやかで清潔な印象を持つというお話は、お客様からよく聞きます。子供が生まれたのをきっかけに香水を使うのをやめて、洗剤や柔軟剤で香りを楽しんでいる方が多いようです」
実は自分も妊娠・出産を機に、香水を使わなくなったのだが、自分と同じような人がけっこう多いということか。
ところで、「レノア」ブランドの発売当初は、「フレッシュグリーン」や「リラックスアロマ」といった優しいさわやかな香りだけで展開していたが、最近では「レノアハピネスシリーズ」で“よりリッチで華やかな香り”を提供できるようになっている。
また、「ボールド」も「お客様が洗剤に期待する香りのトレンドに合わせて新しくしている」ということで、2011年3月にリニューアルした製品はフルーティー系フローラルの「はじけるフローラル」の香りだ。どちらもいわゆる「洗剤」「柔軟剤」の香りというよりも、香水に近い方向性に思える。
「ちなみに、香りのために柔軟剤を使う人も増加傾向にあります」と広報担当者。
では、香りのための工夫では、どんなことが行われているのだろうか。
「近年の傾向としては、『衣類の香りが長続きしてほしい』という高いニーズがありますが、通常の香料の場合、洗濯した当初は強い香りでも、時間の経過とともに香料が蒸発して香りが弱くなるという問題がありました。当社の『ボールド』『レノアハピネス』には香りを閉じ込めたカプセル『香りのマジックビーズ』が配合され、衣類をこすったりタッチしたりといった摩擦によって、好きなときにフレッシュな香りを広げることができるようになりました」
以前、コネタ「トイレのキンモクセイの香りが衰退してきた」記事において、昔に比べて強い香りではなく「せっけんの香り」が人気を伸ばしているという傾向が見られたが……。
強い香りを好まない人が増えているということは、芳香剤ばかりでなく、身につける香水も含め、香り全般に言える傾向なのかも。
(田幸和歌子)
かつては街を歩いていても、流行りの同じ香水をつけた人とすれ違うことがたびたびあったのに、今は香水を使う人が少なくなっている気がする。
その一方で、ふんわり良い香りがする人に理由を聞くと、返ってくるのはこんな答えだ。
「? 何もつけてないよ。洗剤か柔軟剤かな」
そういえば最近、洗剤や柔軟剤で「香りが長時間続く」「香りを強くしたいときに叩くと広がる」などと謳う商品が増えているけど、これって香水と同じ使い方なのでは?
「ボールド」「レノアハピネス」などでおなじみのP&Gに聞いた。
これには「香水の強い香りを好まない人」が増えているという背景がある?
「香水は主張しすぎるのに対して、柔軟剤の香りはさわやかで清潔な印象を持つというお話は、お客様からよく聞きます。子供が生まれたのをきっかけに香水を使うのをやめて、洗剤や柔軟剤で香りを楽しんでいる方が多いようです」
実は自分も妊娠・出産を機に、香水を使わなくなったのだが、自分と同じような人がけっこう多いということか。
ところで、「レノア」ブランドの発売当初は、「フレッシュグリーン」や「リラックスアロマ」といった優しいさわやかな香りだけで展開していたが、最近では「レノアハピネスシリーズ」で“よりリッチで華やかな香り”を提供できるようになっている。
また、「ボールド」も「お客様が洗剤に期待する香りのトレンドに合わせて新しくしている」ということで、2011年3月にリニューアルした製品はフルーティー系フローラルの「はじけるフローラル」の香りだ。どちらもいわゆる「洗剤」「柔軟剤」の香りというよりも、香水に近い方向性に思える。
「ちなみに、香りのために柔軟剤を使う人も増加傾向にあります」と広報担当者。
では、香りのための工夫では、どんなことが行われているのだろうか。
「近年の傾向としては、『衣類の香りが長続きしてほしい』という高いニーズがありますが、通常の香料の場合、洗濯した当初は強い香りでも、時間の経過とともに香料が蒸発して香りが弱くなるという問題がありました。当社の『ボールド』『レノアハピネス』には香りを閉じ込めたカプセル『香りのマジックビーズ』が配合され、衣類をこすったりタッチしたりといった摩擦によって、好きなときにフレッシュな香りを広げることができるようになりました」
以前、コネタ「トイレのキンモクセイの香りが衰退してきた」記事において、昔に比べて強い香りではなく「せっけんの香り」が人気を伸ばしているという傾向が見られたが……。
強い香りを好まない人が増えているということは、芳香剤ばかりでなく、身につける香水も含め、香り全般に言える傾向なのかも。
(田幸和歌子)