韓国軍人権センターが24日、情報公開請求によって入手した国防部資料を明らかにした。2009年1月から2010年6月までの18カ月間の軍司法当局に提出された強制わいせつなどの軍内の男性間の性犯罪は、71件に上ることが分かった。複数の韓国メディアがこれに注目し、報じた。

 韓国メディアは、最近軍隊内の事件や事故が相次ぐ中、軍内の性犯罪も深刻な水準であることが明らかになったと伝えた。

 期間に起こった性犯罪を平均すると、およそ月に4件、週に1件の割合で発生している状況にある。この事件の半分に近い34件(48%)は、公訴権なしや起訴猶予などの不起訴処分を受け、裁判まで発展した7件は、宣告猶予、3件は公訴棄却された。16件は執行猶予、5件は懲役刑を受けた。

 71件のうち52件が兵士の間で起こった性犯罪であり、6件は将校、13件は副士官が兵士後任指揮官を相手にそれぞれ行った。密閉された空間ではなく、宿舎、廊下、体育館などの公共の場所での犯罪行為があり、一時的なものにとどまらず、長期的に繰り返し起こることが分かった。

 階級社会という軍の特性上、これらの大半が自分より階級が低い新兵を苦しめた場合がほとんどだったという点を勘案すれば、今回の統計数値は氷山の一角に過ぎず、実際の状況はさらに深刻になると推測。

 専門家は、実際の発生件数はこの6倍以上であると推定。ほとんどの加害者が処罰を受けていないうえ、被害者救済もまともに行われておらず、人事上の不利益や不名誉などを憂慮し、事件を縮小し、被害者に和解を求める可能性もある。軍隊内の性犯罪に対する正確な実態調査と、被害者の2次被害を防ぐための制度改善が切実だと指摘した。(編集担当:李信恵・山口幸治)



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