Risk On/Risk Off 投資家のリスクに対する姿勢をどこで判断するか?
リスク・アペタイトという言葉があります。
アペタイトとは「食欲」の意味で、「投資家がどれだけリスクを取りたがっているか」という訳をあてればよいでしょう。
現在、投資家がリスクを取りたがっているか、それとも取りたがっていないか?を見極めるのはFXやCFDをトレードする際に重要なポイントになります。
投資家がリスクを取りたがっている時、それは「Risk On」という風に表現されます。
ギリシャ債務問題への懸念が高まるようなニュースが出ると投資家はリスク回避の姿勢を取ります。同様のことがアイルランド、ポルトガル、スペインの問題にも言えます。
次に欧州の消費者物価指数の数字が予想より高いなど、インフレ懸念が出た時は逆にリスクオンになります。
欧州のGDP成長率が高くなるという場合もこれと同様、リスクオンです。なぜインフレがリスクオンになるのかと言えばそのような局面では原油や金が買われるからです。
また欧州中央銀行は利上げをするプレッシャーを感じます。その場合、FXの取引をする人は米国と欧州の金利差が拡大し、ユーロの魅力が増すと解釈してユーロを買います。それは逆に言えばドルが売られることを意味します。ドルが売られるというのは典型的なリスクオンのシナリオです。
さて、次にアメリカでインフレ懸念が出たらどうでしょう。この場合は米国の利上げ観測が台頭し、ドルとユーロの金利差は縮小するのでユーロは売られ、ドルが買われます。その場合はドルと逆相関する原油や金は売られます。つまりリスクオフになるわけです。
次に米国景気が減速するシナリオではFRBは低金利を維持しないといけないのでこれはドル安、つまりリスクオン要因です。
最後に中国の景気が減速する場合は原油、鉄鋼、石炭、銅などのコモディティが売られます。これはリスクオフのトレードになります。
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