今シーズンの欧州主要リーグでは、バルセロナを除き昨季のCLベスト4の強豪が冴えない。インテルは7位、バイエルンは6位、リヨンは前節にやっと今季最高の5位に浮上したところだ。

 そのリヨンが12日に行なわれたリーグ・アン第17節でトゥールーズを相手に2―0で快勝、引き分けに終わったレンヌとマルセイユを抜いて3位に躍り出た。今季は第7節に18位まで落ちたリヨンだったが、その後10試合は負けなし(7勝3引き分け)。ようやく来季のCL出場圏内に手が届くところまで来た。

 この日の得点はリサンドロとゴミス。ピュエル監督がリサンドロの1トップというこだわりを捨て、左サイドで起用したのがうまく働いている。代わりにトップに定着してきたゴミスは、昨シーズンの加入以来サポーターから浴びつづけたブーイングを声援に変えることに成功しつつある。

 ただし守備については相変わらず不安がある。この日も右サイドバックのレヴェイエールがふくらはぎに相手のキックを受けて退場。レキップ紙によると、センターバックのクリスも試合後に内転筋の痛みを訴えた。

 中盤のトゥラランとグルキュフも離脱したままだ。グルキュフはランニングを再開し、今週末には復帰できそうな見通しが立っているものの、トゥラランは「年内の復帰はむずかしい」(チームドクター)という。

 ようやく上位争いに加わったリヨンだが、少なくとも年明けまではベストメンバーで臨めそうにない。いまの勢いで前半戦の残り2試合を何とかしのぎたいところだが、次は敵地でマルセイユと対戦。ここ3試合勝てずに順位を落としているマルセイユだけに相当の意気込みで向かってくることが予想され、苦戦を強いられそうだ。