人事アセスメントのファンチーム・ヒューマン・ストラテジー(神奈川県横浜市、大嶋晃一代表)は、富士通総研(東京都港区、長谷川展久社長)と共同で、企業の潜在能力を可視化する組織診断サーベイ「E*SCOPE(エンタープライズスコープ)」を開発した。

 同サーベイでは、企業体質の課題やリスクを「業績」「組織」「従業員」の3視点から原因究明する。

 従業員満足度調査やモチベーション調査にとどまらせないために、内部統制やリスクマネジメントビジネスでのノウハウをもとに、診断基準に業績を加えて経営の視点(収益性、効率性、安全性、成長性)を強化し、業績の競合他社比較評価も行う。

 各要素間の関連性を定量化分析で処理し、組織の状態を「百花繚乱型」「五里霧中型」「宝の持ち腐れ型」「砂上の楼閣型」の4種類に分類して、組織の課題をわかりやすく示す。

診断レポートは、?業績分析?組織のバランス?マネジメントの方向性?上司のリーダーシップ?従業員の分析?組織の活性度分析?企業体質・総合力分析の7つの診断で構成されている。希望に応じて、診断レポートを活用したコンサルティングサービスを富士通総研が提供する。

 同社のグループ会社でサーベイを開発したファンチームの高木広之介社長は、「経営と人事を科学的にとらえる必要性は高まっていますが、組織や従業員の能力やモチベーションが業績にどのようにつながっているかなど、まだまだ明らかになっていないことが多い。蓄積したデータを活用して、企業体質の変革を支援したい」と力を込める。

 同サーベイは、従業員がWebもしくは紙冊子で105の質問に回答して受診する。受診所要時間は約15分。料金は、診断基本料金が84万円、入力処理料金がWeb受診で1人当たり525円、紙冊子受診で1人当たり1000円となっている。

 導入事例への掲載(社名非公開)とアンケートへの協力を条件に、診断基本料金の半額キャンペーンを実施しており、2010年3月までに、30社程度の受注を目指す。

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