エンポリの背番号10番、MFヴァンヌッキは26日のフィオレンティーナ戦で、現役最多となる連続出場記録を「49試合」に更新した。一昨季から積み重ねた記録は、日々のコンディション調整の賜物といえる。

　しかし歴代最多連続試合出場記録となると桁がちがってくる。金字塔はナポリ、ユベントスのシンボルだった伝説的GKディノ・ゾフの持つ「332試合」。1972年5月21日のナポリ対ボローニャ戦から、1985年5月15日のユベントス対ジェノア戦まで、実に13年間も連続出場を続けた。

　近年、ベンチ層の薄い地方チームにあっても、国内外カップ戦との並行戦線を戦いながらの長いリーグ戦は消耗戦の様相が濃くなってきた。優勝争い、欧州カップ戦、はたまた残留。各チームが掲げるシーズンのターゲットは多様化した。それを完遂することが何より優先される中で、連続出場記録はじょじょにその意義を失いつつある記録なのかもしれない。ゾフが築き上げた13年間連続出場という空前絶後の記録は、もはや破るのが不可能な数字だといえるだろう。