ポーツマスのハリー･レドナップ監督は、今夏の移籍マーケットで獲得したばかりのイングランド代表FWデイビッド・ニュージェントを放出する可能性を示唆した。

　ポーツマスは、7月にチャンピオンシップリーグ（2部相当）のプレストンから移籍金600万ポンド（約14億円）でニュージェントを獲得。この22歳はすでにプレミアリーグでの出場も果たしており、28日に行なわれたリーグカップのリーズ戦では、移籍後初ゴールも記録している。しかしレドナップ監督は、金曜日に迫った移籍期限を前にして、更なる戦力補強のためにはニュージェントの放出もやむ終えないとコメント。ニュージェント獲得に熱心なダービーのオファーを聞き入れる可能性を示唆している。

「監督であれば、どんな時でもチーム力をアップさせることを考えている。チームにとって大きなプラスになる選手を獲得できる可能性があって、そのためには誰かを放出しなければならないとすれば、その選手が誰であろうと決断を下すしかない。時には手放したくない選手を売って、資金を準備する必要も出てくる。ダービーがデイビッドの獲得に興味を示しているのは周知の事実だ。デイビッドはプレストン時代にビリー（・デイビス、ダービー監督）の下でプレーしていたこともあるしね。ダービーはかなり熱心だ。もしデイビッドがダービーに行きたいというのなら、それは仕方のないこと。彼とは近いうちに話すつもりだが、すべてはデイビッド次第だ」

　プレストン所属当時の今年3月にイングランド代表に選出された逸材のニュージェントだが、レドナップはその売却で得た資金で、トップクラスのストライカー獲得を視野に入れていると言われる。その獲得候補としてボルトンのニコラ・アネルカの名前が挙がっているが、指揮官は「アネルカは好きな選手だが、彼を獲得することはないだろう」とコメント。しかし、「毎年15から20ゴールをコンスタントに稼げるストライカーは貴重な存在だ。そんな選手の獲得できるなら、資金調達のために選手を放出することもやむを得ない」とニュージェントだけでなく、他の選手を複数放出することもやぶさかではない様子。ポーツマスの選手にとって、移籍マーケットが閉まるまでの残り3日間は、気が休まることがなさそうだ。