今季ランスの指揮官に就任したばかりのリーグ・アン最古参監督、ギィ・ルー氏が25日、開幕からわずか4試合で辞意を表明した。第5節（1試合は未消化）ストラスブール戦のハーフタイムにカナル・プリュス局が明らかにした。

　ルー氏は1961年に23歳の若さで当時アマチュアだったオセールの監督に就任。以後2005年まで42シーズン（兵役の2年間といったん引退した2000年にブランクがある）にわたり同チームを率い、リーグ優勝1度、フランス杯優勝4度の栄冠をもたらした。

　2005年に引退したが、この夏、ランスの監督として現場に復帰して驚かせた。68歳という高齢を理由に（プロフットボール憲章には65歳を年齢の上限とする条項がある）一度は就任を却下されたが、異議申し立てを行なった結果、特例が認められ話題をふりまいた。

　しかしシーズンが開幕すると、ランスは4試合で2敗2引き分けと低迷。ルー氏は、「これまでのキャリアを通じて抱き続けてきた素晴らしい意欲が感じられなくなった」と辞任の理由を語り、会長には「残り22ヶ月分の給料を無駄遣いしてほしくない、もっと若くてダイナミックな監督に替えるべきだ、と伝えた」という。

　またラジオ局ユーロップ1には、「（シーズンオフに）決断を下すのが早すぎた。いくつかのオファーを同じ日に受けたが、引き受けるべきではなかった。必要な能力がおそらくなかったのだと思う。チームの結果というよりは、自分の体力が原因」と後悔の念を明かしている。今回で3度目の引退宣言だが、今度こそ本当の最後になりそうだ。リーグ・アン最多の監督出場記録が894試合で止まることになる。

　レキップ紙によると、ランス監督の後任には、昨シーズンまでストラスブールの監督を務めていた元フランス代表のエースストライカー、ジャン＝ピエール・パパン氏が就任する模様。