12日のレディング戦でプレミアリーグ開幕を迎えたマンチェスター・ユナイテッドは、エースのウェイン・ルーニーが左足を亀裂骨折し戦線離脱する緊急事態を迎えている。この結果、ウェストハムから加入したFWカルロス・テベスのデビューが早まることになりそうだ。難航を極めた移籍交渉をようやくまとめ、このアルゼンチン代表の獲得を先週発表したマンU。しかし、チームでのトレーニング期間が短いという理由で、指揮官のアレックス・ファーガソン監督は、日曜日のレディング戦でテベスをメンバーから外していた。

　ファーガソン監督の思惑では、さらに1週間のトレーニング期間を経て、19日のマンチェスター・シティ戦をデビュー戦に設定する予定だった。しかし、ルーニーの離脱で急遽、15日に行なわれるアウェイのポーツマス戦でテベスを起用せざるを得なくなったと、老将は語る。

「カルロスは水曜日の試合でスタメン出場する予定だ。出来れば日曜日まで使いたくはなかったんだ。シティ戦までなら、まだ数日間トレーニングが出来たからね。しかし、これからの数週間、カルロスにはウェインの穴を埋めてもらわなければならない。カルロスとの契約には時間を要した。しかし彼は、待つだけの価値がある選手ということだ。彼はプレミアの舞台で実力を証明してきた。それが一番重要なことだ。元々、力のある選手だ。昨シーズン終盤のカルロスは、その実力をいかんなく発揮し、ワールドクラスの選手であることを証明して見せた。本当に素晴らしい選手だ」

　ルーニーの骨折で、エースストライカーを2ヶ月間失う非常事態を迎えたマンU。その穴を埋める存在として、テベスへの期待は高まるばかり。昨シーズン終盤、ウェストハムを降格から救う驚異的な活躍をみせたアルゼンチン代表は、開幕早々窮地に追い込まれたディフェンディングチャンピオンを救うことができるだろうか。