プレミアリーグで10度目のタイトル獲得を狙うマンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソンは、2007-08シーズンで上位争いに絡むであろう10チームを予想。マンU、チェルシー、リバプール、アーセナルの4強に加え、チャンピオンズ･リーグの出場権を獲得する可能性のあるチームの名前を6つ挙げた。

「トッテナムとニューカッスルがチーム力を上げているのは間違いない。また、エバートンも夏のマーケットでいい補強をしたようだ。ブラックバーンとレディングも警戒すべきチームだろう。あと、ポーツマスの名前も忘れてはならない。監督のハリー・レドナップには経験がある。プレミアリーグでは、引退したばかりの選手に監督を任せるのが流行した時期があったが、私に言わせればリスクが大きすぎる。その点を各クラブの会長が理解したから、ハリーやサム･アラダイス（ニューカッスル監督）、そしてスティーブ・コッペル（レディング監督）といった経験豊富な監督が指揮を執ることが多くなったのだろう」

　さらにファーガソンは、自らが予想した上位10チームに、今夏の移籍マーケットで総額4000万ポンド（約98億円）の大型補強を敢行したマンチェスター・シティを加えなかった点について、「新戦力が多すぎると難しい」とコメント。元イングランド代表監督のスベン・ゴラン・エリクソンが新たに指揮を執るローカルライバルのチーム作りが難航を極めるだろうと語った。

「経験から言って、一度に9人や10人の新戦力を加えるのは簡単なことではない。一夜漬けでは成功を手に出来ないということだ。彼らの順位を予想するのは難しいが、安定した成績を残すとは思えない。自らの経験で言うが、チーム作りはそれほど難しいのだ」

　昨シーズンのプレミアリーグで覇権奪回を実現したファーガソン。今シーズンは追われる立場となる老将だが、「プレミアリーグはユナイテッドやチェルシー、そしてアーセナルといったチームを止めれば勝てるリーグではなくなった。アーセナルが（2003-04シーズンに）無敗でタイトルを獲得して以来、優勝ラインは勝点90以上になった」と一層厳しさを増すプレミアの戦いに気を引き締めた。前人未到の10冠を目指す65歳の指揮官は、マンU黄金時代の再構築を実現するまで、その歩みを止めるつもりはなさそうだ。